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物欲AVコモノ道 第94回

録画番組の視聴スタイルを変えるAndroid端末「SV-MV100」

2011年05月09日 12時00分更新

文● 川添貴生/インサイトイメージ

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大きな魅力となっている自動転送機能

「かんたん自動転送」の設定

「かんたん自動転送」の設定

自動転送時刻の設定

自動転送時刻の設定

 DIGAで録画した番組をSV-MV100に送るには、「ビデオ転送」機能を使った手動(番組を指定する)での転送と、「かんたん自動転送」機能による自動転送の2つの方法がある。

 便利なのは後者で、指定した時間に自動的にネットワーク経由で接続し、DIGAで録画した番組をSV-MV100に自動転送してくれる。この機能を利用すれば、たとえばその日に録画した番組を夜中、自動的にSV-MV100に転送しておくといったことが可能になり、わざわざ転送作業を行なう必要がない。

 なお、かんたん自動転送の対象となるのは、DIGAで予約録画を行なう際の持ち出し番組の設定で、「かんたん転送の登録」を「する」とした番組のみ。さらに、SV-MV100上のDIGAアプリの「かんたん自動転送設定」で「自動転送を有効にする」を設定し、転送を行なう時間などを指定する必要がある。

転送する番組の録画された時期を指定できる

転送する番組の録画された時期を指定できる

転送先も本体メモリーかSDメモリーカードを選べる

転送先も本体メモリーかSDメモリーカードを選べる

 モバイルデバイスを使って、外出先で録画した番組を再生するという仕組みはいくつかの製品で実現されていた。本連載においても、「プレイステーション 3」と専用地デジチューナーである「Torne」、そして「プレイステーション・ポータブル」を組み合わせた方法などを紹介してきた(記事)。

 ただ、従来のこうした製品において、共通する弱点となっていたのがメモリーを抜き差ししたりケーブルをつなぐ手間があることと、転送するための操作が必要なことだった。しかしDIGAとSV-MV100のかんたん自動転送機能なら、こうした問題を解決できるというわけだ。

 転送した番組は、「ビデオ」アプリで再生することになる。「DIGA」アプリでのストリーミング再生と同様、30秒送りと10秒戻しが可能なほか、映像の冒頭に戻ったり、次の映像に切り換えるボタンも利用できる。

通学・通勤時間を有効活用したい人におススメ

取扱い説明書(のファイル)は本体メモリーに内蔵されているが、それをSDメモリーカードにコピーすることもできる

取扱い説明書(のファイル)は本体メモリーに内蔵されているが、それをSDメモリーカードにコピーすることもできる

 SV-MV100のDIGA連携アプリとしては、そのほかに「DIGAリモコン」が用意されている。これはSV-MV100をDIGAのリモコン代わりに使えるというもの。またインターネット経由でラジオを聴くことができる「radiko」や、DLNAクライアントである「ネットワークメディアプレーヤー」などといったアプリも導入されている。

 なお、SV-MV100は「Android Market」には非対応となっており、当初予定されていた「andronavi」のSV-MV100対応も見送られている(andronaviによるアプリ配信サービスが中止されたことの影響と思われる)。

 このため、一般的なAndroid端末として利用するのはかなり敷居が高い。あくまでも、DIGAと連携してテレビ番組を視聴する専用端末と捉えるべきだろう。

 こうした点を差し引いたとしても、DIGAで録画した番組を気軽に持ち出せるメリットは大きい。特にかんたん自動転送機能により、わざわざ手動で転送する必要がないのは大きな魅力である。

 大量の番組を録画していて、それを通学・通勤途中に見たいと考えているのであれば、DIGAとSV-MV100の組み合わせは文句なしにオススメできる。

 ただ、すでにスマートフォンを使っている場合、似たような端末を複数台持ち歩くのはやはり煩わしい。著作権保護などの課題もあると思われるが、今後は一般的なスマートフォンでも利用できるアプリとして提供されることに期待したい。


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