飼い主を引っ張って歩く猫
まあそれも旅の常。しょうがないので街を散歩してると、民家の軒下を歩いてるクロネコを発見。おもわずカメラを向けると、後ろから真っ黒い子猫がとことこと歩いている。
ひゃあ。これは撮りたいっ、とこっそり近づくのだが、敏感な猫がそれに気づかないわけもなく、子連れだとよけい警戒心も強いわけで、家の下にするすると潜っちゃった。さすが猫。軒下に隠れ家があったのだ。
もう出てこないかなと目を凝らすと、子猫が潜り込んだ穴の奥に光る目が4つ(前ページ冒頭写真)。
ひゃあ。じっとこっちを見てる。近づいて行っておやつをあげたいけど、さすがに民家の庭に入り込むわけにもいかず、しばし見つめ合った後お別れ。
今回は猫とは縁がなかったということで、リニューアルしたばかりの鶴ヶ城を楽しみに行くことに。
地元のバーの店員が「会津は震災の被害はほとんどなかったんですよ。うちも古い蔵を改装した店ですが、中は全然平気でした」と、けろっとした顔で言っていたが、それはおそらく同じ県内で甚大な被害を出した浜通りと比較しての話で、会津もよく見ると城内石垣の一部が崩れていたりするのであった。
でも、GWだけあってさすがに賑わっており、犬を連れた散歩人もちらほら。その中に違和感を感じるバギーカートを発見。
よく見ると、中にいるのは猫っ。びっくり。お城の前でカートから出してもらうと、飼い主を引っ張って芝生に入り、どこまでもどこまでも我が物顔で歩いて行ってしまったのだった。
いつしか遠くへ行ってしまったので、話を聞きそびれてしまったのだが、ものおじせず堂々と歩いているところを見ると、よほど来慣れてるんだろう。普通、猫って見知らぬ土地に下ろされると、警戒してフリーズしちゃうものだからね。
それにしても毛並みと恰幅のいい猫だったこと。
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筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味はネコと自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走りながらネコを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影のネタ帳 シーン別ベストショットの撮り方』(MdN)、『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫。2010年4月27日発売)。Twitterアカウントは@ogikubokei。ときどき猫動画をアップするYouTubeのアカウントもogikubokei。
*次回は2011年5月13日掲載予定
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