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Internet Explorer 9正式版の進化ポイントを再チェック

ビジネスにも効く! IE9の新UI

2011年05月05日 09時00分更新

文● 後藤宏

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新開発のエンジンを採用して、サクサク快適に閲覧

 見た目が派手に変わり、UIの刷新ばかりに目が向かうIE9の進化だが、その本質はパフォーマンスの向上にある。

 IE9では、新開発のJavaScriptエンジン「Chakra」を搭載。スクリプトの処理をはじめ、ライブラリやメモリ管理を最適化するなど各所で改善が図られている。

テストドライブ。グラフィック処理はIE9が、環境を解析して自動的にGPUアクセラレーションのオン・オフを制御する

 加えて、マルチコアCPUを活用し、バックグラウンドで処理を実行することにより、IE8に比べて約18倍もの高速化を実現した。2010年秋にリリースされたベータ版よりもさらにブラッシュアップされ、現在リリースされているブラウザーの中でも、最速の処理速度を誇るとしている。その一端はIE9 Blogで公表されたSanta's Benchmarkの結果などで示されている(編注:各種ベンチ結果の比較は関連記事も参照)。

 さらに、グラフィクスチップ(GPU)を活用して描画を高速化できる点もポイント。HTML5で作成されたウェブサイトは、より豊かな表現が可能だ。その反面、処理が重くなり、表示速度は低下してしまう。そこでIE9ではGPUアクセラレーションを利用することで高速化を実現した。

 「GPU-Powered HTML5」と銘打ち、動画や音楽データの再生、イラストや図形の描画などの処理を支援する。

 なお、正式版では、GPUのタイプやディスプレードライバーをもとにGPUアクセラレーションをオン・オフを自動的に切り替える。GPUスペックが貧弱なPCでも、適切な動作を選択してくれる。

 実際にIE9をインストールして起動し、ASCII.jpのトップページにアクセスしてみる。「おっ! 速い!!」というのがファーストインプレッションだ。さっきまでは、一拍遅れて表示されていたページが、サラリと表示される。時間にしてわずか1秒にも満たない差ではあるが、毎日、穴が開くほど眺めているサイトだけに、その高速化を実感した。

 いくつかのHTML5対応サイトにもアクセスしてみたが、ウェブサイト上で本格的なゲームもプレイできるのではないかと感じさせられた。

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