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ウェブ標準への完全な対応には、まだまだ時間

HTML5に関する「IE9の限界」とIE10への期待

2011年05月04日 17時00分更新

文● 後藤宏

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米マイクロソフトが昨年12月に開設した、HTML5仕様のラボサイト「HTML5 Labs」

 前回の記事でも述べたように、HTML5に対応し、積極的にウェブ標準化を進めているはずの「Internet Explorer 9正式版」(以下IE9)ではあるが、じつはHTML5の機能をフルに利用できるわけではない。一部実装されていない機能もあるのだ。

 W3Cが仕様を策定するまでには、「公開草案初版」「最終草案」「勧告候補」「勧告案」「勧告」という6段階のステップがある。「最終草案」で仕様がおおむね確定され、その後は細かい修正になる。

 現在、HTML5はまだ第1段階の公開草案初版の段階。5月には最終草案が発表されると言われているが、いまだ確固たる仕様が決定されていないのだ。そのため、IE9では実装が見送られたのである。

ChromeやFirefoxなどのブラウザーでGmailを使うと、ファイルをドラッグ&ドロップで添付できるのだが……。IE9では機能が制限されているため添付できず、ブラウザー上でファイルが開かれる

 例えばオフラインでもウェブページを利用できる「Offline Web Applications」やPCに保存されているファイルをシームレスに扱える「File API」などだ。ウェブ標準化を掲げるだけに、HTML5の主要ともいえる機能を実装できていない点は、残念な部分ではある。

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