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Facebookを盛り上げる効果測定とエッジランクの秘密 (3/4)

2011年05月09日 11時00分更新

文●加藤 洋/TAM

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EdgeRank(エッジランク)ってなに?

 Facebookは、実名登録を基本としてリアルの友人と繋がり、お互いの近況を伝えあうサービスです。「いいね!」してくれたファンとFacebookページとの関係でも同じで、ファンに対してはFacebookページから近況が届けられるようになります。

 といっても、すべてのファンに対して同じようにFacebookページの近況を届けられるわけではありません。Facebookにログインすると最初に表示される自分の「ニュースフィード」を見てください。上部に「ハイライト」と「最新情報」があります。どちらも、友人や「いいね!」を押したFacebookページの近況がタイムラインとして表示されていますが、「ハイライト」の場合は一部の近況が表示されています。

ニュースフィードでは「ハイライト」がデフォルトで表示されている

 Facebookのヘルプには、以下のように書かれています。

「ハイライト」に表示される内容はニュースフィードのアルゴリズムにより、いくつかの要素に基づいて決定されます。その要素とは、特定のコンテンツにコメントしている友達の数、コンテンツを投稿したユーザー、およびコンテンツの種類(写真、動画、近況アップデートなど)です。

 Facebookが表示する内容を決定するときに参考にされるのが、「EdgeRank(エッジランク)」と呼ばれるアルゴリズムです。EdgeRankは、2010年4月にFacebookのエンジニアによって存在が明かされました。

Facebookのエンジニアが明かした「EdgeRank」

 EdgeRankは、「affinity score(親密スコア)」「weight(ウェイト)」「time(タイム)」の3つで構成されています。

(1)affinity score(親密スコア)
近況を投稿したユーザーやFacebookページと、その投稿を見るユーザーとの親密度。Facebook内でのあらゆるアクション(コメントする、いいね!する、ユーザーのプロフィールページを見る、メッセージのやり取りをする、写真にタグ付けするなど)が反映されます。
(2)weight(ウェイト)
投稿が受けている反応の重み。ユーザーからの反応がいい投稿は重要視されます。「いいね!」されるより、コメントが重要とされるなど反応の質も測られます。
(3)time(タイム)
近況が投稿されたタイミングからの経過時間。より新しい投稿が重要視されます。

 投稿ごとに、親密さや重み、経過時間からスコアが算出され、スコアが高い投稿ほどユーザーのニュースフィードに表示される確率が高くなります。

 簡単にいうと、Facebook上でよくやりとりをする友人(親密スコアが高い)の人気のある投稿(ウェイトが高い)で新しいもの(タイム)が表示されることになります。

 逆に、たとえFacebookページを「いいね!」してもらっていたとしても、投稿に対して「いいね!」やコメントといった反応を得られずにいると、次第に親密度スコアが低くなり、ファンに対して近況を伝えられなくなってしまいます。

 EdgeRankのスコアは公開されていないので想像するしかありませんが、自分のFacebookページの状況は前に紹介したインサイトで確認できます。「インタラクション」の「投稿表示数」でユーザーのニュースフィードに表示されている回数を、「投稿への反応」で投稿が受けている評価などを見ながらEdgeRankを意識して運営しましょう。

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