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Web制作者も知っておきたい地デジデータ放送の基本

2011年07月22日 11時00分更新

文●江尻俊章/環

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 2011年7月に、テレビ放送はアナログ放送から地上・BS共にデジタル放送へ移行します。一見、Webとは関係がなさそうなテレビ放送ですが、デジタル放送の特徴の1つであるデータ放送はWebとの関連性が強く、今後はさらに連携していく可能性があります。

※岩手、宮城、福島の3県に関しては、アナログ放送停波の延期を総務省が発表しました

データ放送とは何か?

 デジタル放送では、放送電波を利用して映像・音声以外に電子番組ガイド(EPG)やデータ放送を同時に送れます。データ放送で配信できる情報には、字幕サービスや番組に連動した情報のほか、ニュースや天気といった番組から独立した情報(マルチメディアサービス)もあります。マルチメディアサービスは、テレビリモコンのdボタンを押せば簡単に表示できます。

 また、テレビをインターネットに接続すれば、ユーザー側が情報を発信できる双方向サービスを受けることができ、さらにモバイルで視聴するワンセグでのデータ放送機能もあります。

 こうしたデータ放送のマルチメディアサービスで使われる言語がBML(Broadcast Markup Language)です。

データ放送の言語BMLとは

 BMLは、ARIB(社団法人電波産業会)によって策定された、XMLベースの記述言語です。CSSでレイアウトを決め、XHML1.0でタグ付けし、プログラム機能としてECMAScript(WebでいうJavaScript)が備わっていると聞けば、Webサイトを作成する作業と非常に似ていて、親近感が湧くのではないでしょうか。

 もちろん、BMLはテレビのデータ放送用の言語ですから、画面とタイミングを連動させて表示を切り替えることができ、リモコン操作にも対応しています。

データ放送の可能性とWebとの連携

 限りある電波網を有効活用するために、データ放送では配信できるコンテンツ量が限られています。一方で、緊急性が高い災害情報の配信では、通信回線が遮断された場所でもテレビさえあれば受信できるといった利点もあります。

 今後の可能性としては、テレビ放送とデータ放送、インターネットとの連携があります。具体的には、ドラマで着ていた服の価格をデータ放送で確認し、インターネットで購入するといった可能性が考えられるでしょう。

 また、モバイルで視聴するワンセグサービスのデータ放送はWebとの親和性がさらに高く、データ放送とWebサイトの連携は一般的です。今後はWebプロモーションの一環としてワンセグ放送とデータ放送で広告を配信して、インターネットで販売するというモデルも普及するかもしれません。

著者:株式会社 環

Web解析を軸に2000年創業。「誰もがチャンスをつかめる社会を創る」を理念に地方中小企業に対しアクセス解析ツール「シビラ」とWeb解析コンサルティング、Webサイトの改善やリスティングの最適化を提案している。楽天ビジネスアワードを4回受賞。JWDAウェブ解析&リサーチ委員会委員長。最近は「JWDAウェブ解析士」の運営支援も行なっている。現在Web解析に関心がある人材を募集中!

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