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ネットが泣いたボカロ曲「ココロ」が舞台になるまで

2011年04月28日 12時00分更新

文● 広田稔

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泣かせるつもりはなかった

── 「ココロ」のコンセプトは何ですか? かなりストーリーを練られた印象ですが。

トラボルタP 僕はまず曲を作って、あとで歌詞を付けることが多いんですが、「ココロ」は歌詞が先でした。「フシギ、ココロ、ココロ、フシギ」や「ありがとう」といった言葉が断片的にあり、それを基に色々想像して。ロボットをモチーフにしたのは後付けで、ココロのない状態からある状態に変わっていくならロボットが最適かなって感じで決めています。

トラボルタP。手前にいるのは彼のオリジナルキャラクター「トエト」


── 「感謝の気持ち」を前面に出したかった?

トラボルタP そうですね。同じ「ありがとう」でも、心がこもったものと、そうでないのでは意味が違いますよね。そういうのが最初のテーマでした。


── 多くの人が共感できるテーマだと思います。どういう経緯でこのコンセプトを思いついたんですか?

トラボルタP 何かあった気がするんですけど、思い出せないです(笑)。


── 今では「泣かせるボカロ曲」の代表的な存在です。

トラボルタP いや、泣かすつもりはなかったんです。どの曲も泣きをイメージして作ってないんですが、できあがったらそうなっちゃった。

「できあがったら泣ける曲になっていた」


── どういう手順でイメージを固めていきました?

トラボルタP サビの歌詞は決まっていたので、それが破錠しないようにまずストーリーを箇条書きしてみたら、わりとボリュームがあって収まらなかった。「これだけは入れないと」という部分だけ厳選して、歌詞を埋めていった感じです。歌詞が間引かれたので、人によっていろいろな解釈ができます。舞台化していただいた理由もそこにあるのかなと。


── 「ココロ」は発表後、二次創作での反響が大きかったですね。

トラボルタP すごく嬉しかったです。そして不思議でした。それ以前は、曲を発表する場所といえば2ちゃんねるの「DTM板」ぐらいでした。そこは音楽を作る人か聴きたい人しかいないので、100回も再生されたら「すごい」という感じだったので。

 ニコ動はいろいろな目的で来る人がいて、サムネイルの初音ミクが可愛くてクリックしたら良い曲だったとか、色々な出会い方がある。ほかの作家からニコ動内でレスポンスをもらうこともある。そういう交流って、やっぱすごいなって。


── ちなみに「ココロ」の動画では、トラボルタさんがイラストも描かれているんですよね?

トラボルタP そうですね。スタイリッシュな絵が描けなくて困り、苦肉の策でWindows Media Player(WMP)のビジュアルエフェクトを使って。WMPで音楽を聴いているときに、「あ、これいいじゃん」と。

 最初は全画面にエフェクトを付けたんですが、それだと動画を圧縮しても容量が減らなかったんですよ。だからエフェクトのサイズを小さくして、そこに手をかざしているリンちゃん(鏡音リン)の絵をがんばって描いてみたんです。

「ココロ」PV。実はWindows Media Playerのエフェクトだった



(次ページに続く)



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