自社のサービスや機能へのリンクを
ジャンプリストに組み込む機能も
また説明会では、IE9日本語版に対応する機能やサービスを提供するサードパーティーによる、対応機能についての説明も行なわれた。まず飲食店情報サイト「ぐるなび」では、Windows 7の「ジャンプリスト」機能を使うIE9用の機能が披露された。この機能では、タスクバーに登録されたぐるなびのアイコンを右クリックしてジャンプリストを表示すると、ユーザーがぐるなびで検索した店舗の履歴を一覧表示して、直接そのページを表示できるもの。過去に検索した店舗の情報に簡単にアクセスしたいという、ユーザーの声を反映した機能という。
この機能は、ぐるなびのトップページをIE9で表示して、URL欄(アドレスバー)にあるファビコンをWindows 7のタスクバーにドロップすると登録される。さらに、登録されたアイコンをクリックしてIE9を起動すると、アドレスバー左の「戻る」「進む」ボタンがぐるなびのイメージカラーである赤色に変わるほか、通常はアドレスバーの右にあるホームアイコンが、戻るボタンの左に配置され、ジャンプ先もぐるなびのトップページに変わる。この機能はJavaScriptで記述されているため、例えば自社のウェブサイトや個人のページに組み込むことも可能である。
ぐるなびによるWindows 7のジャンプリストを用いた機能の例。「前回見たお店」欄に、過去にチェックした店舗の情報が並ぶ
Windows 7のタスクバーに登録した、ぐるなびのファビコンから起動したIE9。戻る/進むボタンの見た目が変わり、左隣にぐるなびのアイコンが
ぐるなびでは今後、エンドユーザー向けだけでなく店舗側に向けたサービスにも、IE9の機能を活用していきたいという。例えばジャンプリストに、ぐるなび側や消費者から店舗側へのメッセージを通知するといった機能が、例としてあげられていた。
IE8の時代に、マイクロソフトと連携して独自版IEを提供していた「ニコニコ動画」でも、ぐるなび同様にIE9のジャンプリストにニコニコ動画の機能を表示する機能を提供する。また、ニコニコ動画版IE9も5月11日から提供開始を予定している。
ジャンプリストを活用した「ニコニコ動画」の機能。ジャンプリストからニコ動の各機能に直接アクセスできる
26日の提供は手動ダウンロード版のみ
Windows Updateは後日予定
26日0時から提供されるIE9日本語版は、マイクロソフトのソフトウェア配布ページ「ダウンロードセンター」などを通じて配布され、エンドユーザーはダウンロードファイルから手動でインストールする版のみとなる。
将来的にはWindows Updateによる提供や、自動更新によるインストールも予定されるというが、これらのスケジュールについては直前まで未定とのことだ。
対応OS一覧。一世代前のVista SP2とServer 2008 SP2については、修正プログラムの適用が必要だが、IE9インストール時に同時に導入も可能とのこと
対応OSはWindows 7/Vista SP2と、Windows Server 2008 R2/SP2(いずれも32/64bit版)。なお、Windows XPには対応しない。必要なHDD容量は、Windows 7/Vista SP2の場合、70～120MB程度となる。見た目だけでなくパフォーマンスも劇的に向上した最新のIEを、ぜひ体験していただきたい。
