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痛車でラリー! メロンブックスインテ2年目の挑戦 第3回

メロンインテ、初戦の唐津は大逆転優勝!

2011年04月18日 22時32分更新

文● 中村信博 ●写真/中島正義、MRCサポーターズ

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メロンインテの戦いが始まる! しかし……

 翌9日、デイ1。天候は快晴。だが、路面には湿り気が残り、どのチームもウェット路面を想定して比較的柔らかいコンパウンドのタイヤを装着している。われわれは朝早くから派遣したウェザークルーからの報告により、完全ドライタイヤをチョイスしていた。ウェザークルーによれば、現地の路面は急速に乾燥が進んでいるとのことで、おそらくメロン号が走る頃にはほとんどドライ路面となっているはず。うまくすれば、ここで大きなマージンを稼ぎ出すことができるはずだ。

デイ1スタート前。4輪ジャッキアップしてウェザークルーからの情報を待つメロン号。現地の路面の状況を見て、最終的な使用タイヤを決定する

ウェザークルーから情報が届いた。その結果、タイヤは完全ドライ用に決定。急いでタイヤの空気圧を適性値に合わせて4輪に装着する

イベントゲートから戦場へと旅立っていく。ここを出たら、あとはクルーの頑張りに期待するしかない

ゲート直後に設けられたタイヤマーキングエリア。使用タイヤが規定本数内かをチェックするため、オフィシャルの手で装着しているタイヤにマーキングを施す

SS(距離) ステージタイム(トップ差) クラス総合タイム(トップ差)
SS1/林ノ上 I
(4.16km)
4:04.7(29.2)4:04.7(+29.2)
SS2/三方 I
(6.86km)
5:57.3(TOP)10:02.0(+26.9)
SS3/白木々場 Ⅰ
(8.99km)
8:52.5(TOP)18:54.5(+25.9)

 コドライバー田中直哉選手からの緊急連絡があったのは、筆者がメロンブックス販売ブースの設営を手伝っていたときだった。

田中選手「SS1でスピンしました。おそらく30秒ばかりやられたと思います……」

 SS1「林ノ上」。途中で写真撮影をしていたカメラマンに話を聞いてみると、メロン号は総合でも上位に入る驚異的なスピードで通過したとのこと。ところが、スタートから約2km地点。上り斜面から緩やかな下りに入った直後のコーナーで、メロン号はオーバースピードから180度スピンをしてしまったのだ!

眞貝選手「ウェザークルーからの情報で自信を持ってドライタイヤをチョイスしたんですが、コースの中はウェットコンディションで非常にスリッピーでした。弱気でアタックする自分に腹が立って、そこからは頑張ってアクセルを踏んでいったんですが、途中の3速全開で曲がるコーナーでスピンしてしまいました。コースの少し先に広くなっている所がミラーに見えたので、そこまでバックで進んだんですが、途中で右フロントを側溝に落としたりして復帰まで時間を食ってしまいましたね」

 田中選手の読みどおり、このステージでトップから29.2秒ものビハインドを背負ってしまったメロン号は、いきなりクラス最下位に転落。まずい、最初からこの秒差はあまりに大きい……!

 そこからのメロン号の追い上げは壮絶だった。スピンしたことでクルーから硬さが取れたのか、続くSS2、3で連続ベストタイムを奪取し、本日最初のサービスAにクラス5番手で戻ってきたのである。トップの筒井克彦/多比羅二三男組のS2000まで、あと25.9秒!

サービスAに帰還したメロン号。めろんちゃんズが帰ってきたメロン号をお出迎え

側溝にタイヤを落とした際にアライメントが狂ったらしく、急いでアライメントを調整する

エンジン下側を守るアンダーガードが、側溝に落としたときの衝撃で大きく変形してしまった。無理に修正すると割れる可能性があるので、ミッションケースに触れている部分だけ軽く曲げなおして送り出した

(次ページへ続く)

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