車検を通過し
いよいよ戦いの舞台へ!
今回のイベントで使用するステージは、名物の高速ステージ「林ノ上」と「三方」、湖の周りを巡るギャラリーステージ「肥前」と、それにニューコース「白木々場」。レッキ(事前試走)から帰ってきた選手に聞いてみると、この白木々場ステージは「全般的に狭く低速寄りで、路面がわずかに苔ムシていてスリッピー」とのこと。そこで筆者はJRCターマックイベントの最難関ステージ、今年度は最終戦に予定されている「新城ラリー」の「雁峰」ステージと較べてみればどうか、と振ってみると、ドライバー眞貝知志選手の答えは「そりゃもう、雁峰のほうが難しいですよ!」
その答えで、大体のイメージがつかめた。おそらく白木々場ステージは、九州北部のステージの特徴を持ちながら、より低速に振ったステージに違いない。九州北部の山は比較的なだらかな山が多くて、そこに等高線に沿って敷かれた林道はストレートが短いかわりにコーナーが長いという特徴がある。たぶん白木々場ステージは、低速ロングコーナーがスタートからフィニッシュまでひたすら連続するスラローム的なステージなのだろう。こういうところはメロン号のような前輪駆動車のほうが、後輪駆動車よりも有利なはずだ。
公式車検後、選手は市内にある唐津神社に移動して恒例の祈祷を受ける。これは毎年開幕戦をつとめる「ツール・ド・九州」ならではの行事で、これから一年間にわたって開催される選手権の安全を関係者一同で祈るとともに、マシンにはお神酒が注がれて厄祓いされる。今年は東日本大震災の犠牲者に対する黙祷もささげられ、いつもよりも厳粛な雰囲気の祈祷となった。
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