手ごろな価格で4つの出力コンセントを持つ
オムロン BY35S
今回UPSの動作テストに使用したのは、デルのデスクトップパソコン「Dimension 9150」だ。最大375Wの電源ユニットを搭載するタワー型パソコンであり、HDDを換装した程度で内部構成は購入時とほぼ同じ。ディスプレーは同じくデルの17型ディスプレー「E176FP」で、最大消費電力は40W。スペック上では合計で400Wを超えるが、あくまでも最大値の話。実際の消費電力は100~150Wというところだ。CPUやグラフィックに負荷のかかる処理をしたり、ディスプレーの輝度を上げたりすると200W程度になる。
そこでオムロンの「BY35S」を試用してみた。直販価格が2万円と手頃ながら、「正弦波」タイプ(後述)で出力は200Wを超える210W(350VA)。USB端子を備えており、パソコンと接続してネットワーク経由での電源管理や、停電時の自動シャットダウンなどが可能になる。
出力用のコンセントは4つ備えており、そのすべてで電源のバックアップが可能だ。バッテリー容量は7.2Ahで、満充電には最大約12時間かかる。電源のバックアップ時間は100W出力時で15分、200W出力時で6.5分という(いずれもカタログ値)。
正常に動作している状態で、BY35Sの電源ケーブルを外してみた。すると停電警告のブザーが4秒間隔で鳴り出す。パソコンは使用できる状態のままだ。そのまま放置していると、約10分後にはブザーが1秒間隔になり、12分10秒で電源が落ちた。
パソコンの前で作業しているなら、停電でブザーが鳴り出したらすぐにシャットダウン操作を行なえばいい。10分の猶予があれば余裕だろう。しかし席を離れている場合など、すぐにシャットダウン操作ができないこともある。そこで付属のシャットダウンソフト「Simple Shutdown Software」を利用しよう。
このソフトをインストールすると監視ツールが常駐して、停電したときにパソコンを自動でシャットダウンしてくれる。自宅でサーバーを運用している場合でも活用できる。対応OSはWindows 7/Vista/XP/2000、Windows Server 2008 R2/2008/2003、Linuxなど。
企業で利用する場合などは、ネットワーク上からUPSを管理できる付属ソフト「PowerAct Pro」を利用しよう。UPSの起動/停止やセルフテストのスケジュールを設定したり、LAN上にあるパソコンの電源をオン/オフできる。なお、シール鉛バッテリーの期待寿命は4~5年で、交換用バッテリーパックは1万800円となる。
この連載の記事
-
第342回
トピックス
低解像度の古い写真を高画素化するAI「Topaz Gigapixel AI」で印刷品質にするワザ -
第341回
iPhone
iOS 16で変わった時計のフォントは変更可!? ロック画面を思いっきりカスタマイズしよう -
第340回
スマホ
バッテリー消耗問題が解決したiOS 15.4の新機能をチェックする -
第339回
スマホ
新顔のスマートリモコン「Nature Remo mini 2」で家中の家電をスマホでオンオフするワザ -
第338回
iPhone
格段に進化したiOS 15! イチオシの新機能10を一挙紹介 -
第337回
トピックス
標準機能が充実しているVivaldiブラウザーに乗り換えればウェブ閲覧が超快適になる -
第336回
トピックス
3000円以下で手に入る防水防塵ナイトビジョン対応の高性能監視カメラ活用術 -
第335回
iPhone
スマートトラッカーの決定版「AirTag」を活用して探し物を即見つけるワザ -
第334回
トピックス
今年ブレイクの予感!? ありとあらゆる情報を一元管理するサービス「Notion」がイチオシのワケ -
第333回
トピックス
もっと便利に活用しよう! Googleスプレッドシート使いこなしテクニック 7選 -
第332回
トピックス
Windows 10標準ブラウザー「Edge」がChromeの機能を使えるようになっているの知ってた? - この連載の一覧へ