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アキバで恥をかかないための最新パーツ事情2011 第1回

知ったかできるパーツ基礎知識【CPU/マザー/メモリ編】

2011年04月12日 12時00分更新

文● 池座 優里

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Intel製CPUのラインナップ

 それではここからは具体的にIntel、AMD各社のCPUラインナップを確認していきたい。
 まずIntel製CPUだが、現在デスクトップPC向けの製品としてLGA 1366、LGA 1155、LGA 1156、LGA 775の4つソケットの製品が入手可能だ。このうち、すでにLGA 1156やLGA 775は過去のプラットフォームとなっているため、これから新規にPCを組むならLGA 1366かLGA 1155を選択することになるだろう。

  • Core i7(ハイエンド向け)
  • Core i5(ミドルレンジ向け)
  • Core i3/Pentium G(ローエンド向け)
  • Core 2/Pentium/Celeron(LGA 775旧世代)

 一方でCPUそのものは、以上の4つのセグメントに分けられる。また省電力PC向けとしてはAtomプラットフォームも用意されている。こちらはデスクトップ向けにくらべて性能が低いものの、TDPが10W前後と消費電力が大幅に削減されているのが特徴だ。

2011年もハイエンドに君臨し続ける「LGA 1366」

 2008年11月に発表されて以来2年以上経過するLGA 1366だが、その息は長い。昨年7月に6コアの廉価モデル「Core i7-970」が、今年に入り最上位モデル「Core i7-990 Extreme Edition」が発売されるなど、ラインナップも順次更新されており、今なおIntelのハイエンドプラットフォームとして健在だ。

6コアCPUの廉価モデル「Core i7-970」(写真中央)

6コアCPUの最上位モデル「Core i7-990X Extreme Edition」

 現在、Intel製6コアCPUはLGA 1366の製品しかないため、それらを使いたい場合は唯一の選択肢となる。またメモリは、3枚単位で増設すると高速アクセスが可能になるトリプルチャネルに対応、高速なメモリアクセスと大容量メモリを実現するなどハイエンドPCを目指すならお勧めのプラットフォームとなる。現在の主なラインナップは以下の通り。

LGA1366 CPUスペック表
CPU Core i7-990X Extreme Edition Core i7-980X Extreme Edition Core i7-970 Core i7-960 Core i7-950
開発コード Gulftown Gulftown Gulftown Bloomfield Bloomfield
プロセスルール 32nm
コア数 6 6 6 4 4
Hyper-Threading
論理CPU数 12 12 12 8 8
動作クロック 3.46GHz 3.33GHz 3.2GHz 3.2GHz 3.06GHz
TurboCore時クロック 3.73GHz 3.60GHz 3.46GHz 3.46GHz 3.33GHz
L2キャッシュ 256KB×6 256KB×6 256KB×6 256KB×4 256KB×4
L3キャッシュ 12MB 12MB 12MB 8MB 8MB
TDP 130W

 ハイエンド向けということで、製品は「Core i7」シリーズのみ。「Hyper-Threading」にも対応するため、最大で8または12スレッドに対応する。
 当初6コア製品は「Core i7-980X Extreme Edition」のみで、価格も10万円を超えていたためIntel製6コアCPUは高嶺の花だった。しかし、現在では「Core i7-970」が5万円前後から入手可能となっており、大分身近な存在となっている。
 ちなみに、通常のCPUは倍率が固定されており変更できないのだが、「Extreme Edition」はCPUの倍率を自由に変更できるため、高価な製品にも関わらず最高の性能を求めるオーバークロッカーにも人気となっている。

LGA 1366対応マザーボード

 LGA 1366に対応するチップセットは「Intel X58 Express」。36レーンのPCI Expressインタフェースを持つため、フルレーンのCrossFireXやSLI構成が可能だ。さらにメモリはトリプルチャネルに対応し、最大24GBの大容量メモリに対応するなど、こちらもハイエンド向けの仕様となっている。Serial ATAは3GbpsのSATA2.0までの対応となっているが、最近のマザーボードでは別チップによってSATA3.0(6Gbps)やUSB3.0に対応した製品が多く発売されている。

ASRock製「X58 Extreme6」。Marvell製チップにより6ポートのSATA3.0とルネサステクノロジー製チップによるUSB3.0を6ポート搭載するハイエンドモデル

こちらはオーバークロックに最適化したASUSTek製「Rampage III Extreme」。3-Way SLIやCrossFireXサポートする。さらに拡張ボード「ROG XPANDER」を使えば4-way SLI動作も可能となる

メインストリーム向け新プラットフォーム「LGA 1155」

 2011年1月に発表されたメインストリーム向けCPU「Sandy Bridge」用のプラットフォームとなるのがLGA 1155だ。「Clarkdale」ではCPUとGPUが別コアとなっていたがSandy Bridgeでは同一ダイとなっており、より統合が進んだプロセッサとなっている。
 Clarkdaleと比較するとCPU、GPUとも性能が向上しており、消費電力も少なくバランスの良い製品に仕上がった。新規PCの構成に迷ったらSandy Bridgeを選択しておけば間違いないだろう。なお、Sandy Bridgeの性能については「内蔵GPUの存在を大きく変える「Sandy Bridge」の性能とは?」に詳しいので参照していただきたい。現在の主なラインナップは以下の通りだ。

LGA1155 CPUスペック表
CPU Core i7-2600K Core i7-2600 Core i5-2500K Core i5-2500 Core i5-2400 Core i5-2400S Core i5-2300
開発コード Sandy Bridge
プロセスルール 32nm
コア数 4
Hyper-Threading - - - - -
論理CPU数 8 8 4 4 4 4 4
動作クロック 3.4GHz 3.4GHz 3.3GHz 3.3GHz 3GHz 2.5GHz 2.8GHz
TurboCore時クロック 3.8GHz 3.8GHz 3.7GHz 3.7GHz 3.4GHz 3.3GHz 3.1GHz
L2キャッシュ 256KB×4
L3キャッシュ 8MB 8MB 6MB 6MB 6MB 6MB 6MB
内蔵GPU Intel HD Graphics 3000 Intel HD Graphics 2000 Intel HD Graphics 3000 Intel HD Graphics 2000 Intel HD Graphics 2000 Intel HD Graphics 2000 Intel HD Graphics 2000
内蔵GPUクロック 1350MHz 1350MHz 1100MHz 1100MHz 1100MHz 1100MHz 1100MHz
TDP 95W 95W 95W 95W 95W 65W 95W
CPU Core i3-2120 Core i3-2100 Core i3-2100T
開発コード Sandy Bridge Sandy Bridge Sandy Bridge
プロセスルール 32nm 32nm 32nm
コア数 2 2 2
Hyper-Threading
論理CPU数 4 4 4
動作クロック 3.3GHz 3.1GHz 2.5GHz
TurboCore時クロック - - -
L2キャッシュ 256KB×2 256KB×2 256KB×2
L3キャッシュ 3MB 3MB 3MB
内蔵GPU Intel HD Graphics 2000 Intel HD Graphics 2000 Intel HD Graphics 2000
内蔵GPUクロック 1100MHz 1100MHz 1100MHz
TDP 65W 65W 35W

 メインストリーム向けのCPUということでCore i7からCore i3までラインナップは幅広く用意されている。さらに、従来モデルと区別するためにモデルナンバーが3桁から4桁に変更されているのが特徴だ。
 プロセッサナンバーの末尾に“K”が付いているCPUは、CPU倍率固定が解除されたオーバークロック向けのCPUとなっている。さらに、内蔵GPUも強化されており、内部演算ユニット(EU)が12基の「Intel HD Graphics 3000」を搭載。それ以外のCPUに搭載されている「Intel HD Graphics 2000」はEUが半分の6基となっている。
 また末尾に“S”、“T”が付いているCPUは省電力向けの製品。通常版に比べるとTDPが下げられているが、同ナンバーの製品よりも動作クロックも低くなっているので注意が必要となる。

LGA 1155対応マザーボード

 LGA 1155に対応するコンシューマ向けチップセットは「Intel P67 Express」(以下、P67)、「Intel H67 Express」(以下、H67)、「Intel H61 Express」(以下、H61)の3種類となる。
 P67はハイエンド向けの製品で、パフォーマンスチューニング機能が搭載されており、“K”シリーズを使えば倍率変更が可能となる。ただし、内蔵GPU機能は無効となっているため別途グラフィックカードが必須となる。

内蔵GPU機能が無効となっているP67チップセットの構造

 Sandy Bridgeのグラフィック機能を使いたい場合は内蔵GPUが有効となっているH67を選択するといい。ただし、こちらはパフォーマンスチューニング機能が搭載されていないため、CPUのオーバークロックには対応していない。残念なことに、現在パフォーマンスチューニングと内蔵GPUの両方に対応したチップセットはないため、どちらかを選択する必要があるわけだ。両チップセットともIntelとしては始めてSATA3.0を標準でサポートし、RAID構成も可能となっている。
 なおH61はH67の廉価版で、SATA3.0に非対応、メモリも2DIMMまでのサポートとなっている。さらに、今回からチップセットレベルでの、PCIスロットのサポートがなくなっている。ブリッジチップによってPCIスロットを搭載するマザーもあるが、PCIカードを使う予定がある場合は相性等の確認が必要だ。

CPUに内蔵されたGPU機能を活用できるH67チップセットの構造

 なお、Sandy Bridge向けの「Intel 6」シリーズチップセットは、オンボードのSATA2ポートを使っていると、時間経過とともに品質が低下する不具合が見つかり、今年2月に全品リコールとなった。一時期完全に店頭から姿を消すなど混乱も見られたが、現在は対策チップ(B3リビジョン)を搭載した製品の出荷が再開されている。これから購入を検討しているユーザーは、安心して店頭で販売されている製品を選んでもらって平気である。

“B3ステッピング”版LGA1155対応マザーは徐々に販売が開始されている

(次ページへ続く)

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