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四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 第52回

「これでやっていける」 配信音楽、一年目の手ごたえ

2011年04月09日 12時00分更新

文● 四本淑三

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いま興味があるのは「アニソン」「サントラ」

―― 最後に、今はどんな音楽に興味があるんですか?

まつき 最近良く映画を観ていて、映画音楽をやりたいと思って、そういうタイプの曲をすぐ作りMyspaceに上げたんです。そうしたら本当に映画音楽の依頼が来て。短編なんですけど、それはやることが決まっています。

―― 映画音楽に興味がある?

まつき 僕が最新の音楽に興味が持てないのは、音楽的な文脈で音楽を捉えるということに飽きてきた気がするからですね。そこに亜種として、映画音楽やゲーム音楽、アニメソングなんかが出てきている。僕はそっちの方に未来を感じる、というより好きだから、サントラを買ったりして聴いています。

―― ゲームやアニメの何が魅力ですか?

まつき ちょっとマニアックな話になるんですけど、いわゆる恋愛シミュレーション系のゲームで、部屋にいるときに流れる音楽ってなんでもない音楽なんですよ。っていうと作曲した人に失礼なんですが、しょうもないと言われてきた歴史を持つような音楽。スーパーで流れているJ-POPをリアレンジしたような。むしろカッコ良くてはダメなんですね。しかしそこで価値判断のシフトが起きて、逆にカッコいい音楽に思えてきたりできてるんです、最近の僕は。そういう部分を還元濃縮する新しい音楽の作り方はできないかなと。

―― なるほど。アニメだと何が?

まつき 「魔法少女まどか☆マギカ」ですね。あれを震災後に中断して放送しないのは本当にありえない! むしろあれは今やらなきゃダメだと思う。あの10話をやって先が見られないなんて、地獄も地獄ですよ。

―― 僕は観ていないのでさっぱり分からないですが、どんなストーリーなんですか。

まつき 10話では、すごく大きなパラダイムシフトが起きるんですよ。だからこそ、そこから先をみんなで見て、人間ってなんなのか、そういう時どうやって生きて行くのかを考えればいい。そのためにこんなアニメはあったりするんじゃないの、と思うんですけど。これはぜひ書いておいてくださいね。「ぜひやってください、シャフト! ニトロプラス!」って。

―― はい分かりました。お願いします、シャフトさん! それと、まつき君の新しいアルバムにも期待してますからね!



著者紹介――四本淑三

 1963年生まれ。高校時代にロッキング・オンで音楽ライターとしてデビューするも、音楽業界に疑問を感じてすぐ引退。現在はインターネット時代ならではの音楽シーンのあり方に興味を持ち、ガジェット音楽やボーカロイドシーンをフォローするフリーライター。

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