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週刊 PC&周辺機器レビュー 第97回

Fusionを採用したデスクトップ Lenovo C205の実力は

2011年04月08日 12時00分更新

文● 池田圭一

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本体背面。写真右下に電源やキーボード(PS/2)、有線LAN、USB 2.0×3コネクタを集約

背面上部に排気スロットを用意。騒音は高負荷時に排気音がわずかに聞こえる程度に抑えている

 CPUの性能からしても、ターゲットとなるのはウェブ閲覧やメール送受信、簡易な文書作成といったライトユース中心のユーザーであろう。家庭内でもリビングやヘビーユーザーの個室に置くというより、キッチンや子供部屋への導入を意識しているようだ。

E-350のデスクトップ採用はありか?

 C205の主要スペックを見ていこう。CPUは前述のとおりAMD Fusion APUのE-350(1.6GHz)。デュアルコアCPUにRadeon HD 6310をGPUとして内蔵したものだ。メインメモリーは2GBを搭載。背面のメモリースロットには空きスロットがひとつあるものの、ユーザー増設は不可となっている。このほかに、容量320GB HDD(5400rpm)を内蔵するほか、DVDスーパーマルチドライブやIEEE 802.11b/g/n 無線LAN機能を搭載している。

 せっかくOSがWindows 7 Home Premium 64bit版なのだから、標準搭載のメモリー2GBではもったいないのだが、実はメモリースロットには簡単にアクセスできる。メーカー保証外となるが、64bit OSを活かしたければ4GBに増設するのもありだ。

Windowsエクスペリエンスインデックスの値。グラフィックスの名称が「WRESTLER 9802」となっているのは、Radeon HD 6310の内部コード

 Windowsエクスペリエンスインデックスは「3.8」(CPU)。連載95回で掲載した、同じCPUを採用するモバイルノート「dm1-3000」と比較してみると、メモリーの値以外はほとんど同じだ。メモリーは2GB×2のデュアルチャネルとなっていたdm1-3000のほうが優秀だが、C205でもメモリーを増設すれば、ほぼ同じ値となるだろう。

 総合ベンチマークプログラム「PCMark Vantage」によるベンチマークテストの結果は、下記のようになった。こちらも全体的に、dm1-3000のほうが各値とも100~200高い値となっている。メモリーに加えて、dm1-3000の7200rpm HDDが高速なのも響いているのだろう。実売価格がより安価なLenovo C205が、大画面液晶や光学ドライブを搭載することを思えば、速度的に少々物足りないのは仕方のないことかもしれない。

PCMark Vantage 32bitのスコア
PCMark Memories TV and Movies Gaming
2035 1631 1508 1734
Music Communications Productivity HDD
2431 2154 1608 2876

 体感速度はどうなのか? C205でいくつかのソフトを動かしてみたところ、やはりHDDアクセスの待ち時間は長く感じるが、全体的にはそれほどストレスを感じない。低解像度や720pのmp4動画ファイルの再生では、CPU負荷も20%以下に抑えられている。CPU負荷が50~60%になるような処理を行なうと、空冷ファンの排気音が若干大きくなるのは気になる。

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