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鳥居一豊の「最新AVプロダクツ一刀両断」 第32回

新高画質エンジン搭載で画質も使いやすさもさらに向上

2D画質極まる!? 東芝「REGZA Z2」の実力に迫る

2011年04月06日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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プログレッシブ処理では、60i信号をそのまま60pに変換するほか、60i信号を30pに変換するモードや24pで変換するモードも備えた

プログレッシブ処理では、60i信号をそのまま60pに変換するほか、60i信号を30pに変換するモードや24pで変換するモードも備えた

 動き解像度の向上に対する新技術はまだある。テレビ放送は1080/60iとなっており、テレビで表示するときには1080/60pなどにする、いわゆる「I/P変換処理」が必要になるが、この処理によって滑らかな動きの再現が阻害されやすい。これは、DVD時代にプログレッシブ再生が登場したとき以来のAVファンの関心事でもある。

 Z2では、一般的な60iから60pへの変換と、映画用の60iから24pへの変換処理に加え、新たに60iから30pへの変換処理を追加した。これは、画質的に評価の高いNHKの大河ドラマやCMなどで、30p撮影のカメラを使用する例が増えているためだ。

 元がどのカメラで撮影されるかを特定するのは難しいが、最近の画質的に良好なドラマなどは30p撮影と考えていいらしい。これを行なうことで、より制作現場での映像に近くなり、動きの再現もスムーズになるという。

フィルム再生モードは驚きの5種類を用意。忠実な24コマ表示から、3-2プルダウン、動画補間による60コマ表示など好みに合わせて選択できる

フィルム再生モードは驚きの5種類を用意。忠実な24コマ表示から、3-2プルダウン、動画補間による60コマ表示など好みに合わせて選択できる

 そして、映画などのフィルム素材を再生する24pの表示モードも増えた。1080/24pはBDではそのまま記録され、ほとんどのプレーヤーがそのまま24pで出力するし、テレビ側も24p再生に対応するのが一般的だ。

 しかし、ビデオ素材の30コマや60コマに比べるとコマ数が少ないため、カメラのズームやパンニングなどで動きがギクシャクとする“モーションジャダー”が生じがちだ。フィルムの質感を大事にするならばモーションジャダーも甘受するしかないのだが、60コマ表示のぬるぬると動く動画を見慣れてしまうと、24p映像がカクカクした印象になる。

 そのため、動画補間技術を使用して、間のコマを生成して60コマにする手法が多くのテレビで採用されている。Z2の場合、24pをそのまま表示する「オフ」や、24コマを1コマ当たり5回ずつ繰り返し表示して倍速表示と同じ120コマにする「フィルム」に加え、補間する動画の枚数を1枚、3枚、4枚と少しずつ増やしたモードを用意した。

 補間枚数が多くなるほど、モーションジャダーが減り、動きも滑らかになるが、映画としてはスムーズ過ぎて違和感を感じやすい。映画によってモーションジャダーが目立ちやすいものとそうでないものの差が大きいので、どれかひとつに固定するのではなくタイトルによって使い分けるといいだろう。

 こうした徹底した動きの再現の精度を高めることで、テレビ放送はもちろん、映画でも優れた動きの描写を可能にしている。このこだわりには頭が下がる。

書ききれないほどの画質調整機能が
REGZA Zシリーズの醍醐味

「LEDエリアコントロール」の設定。オフのほか強/中/弱の3つが選べる。強がもっとも高コントラストになるが、エリア分割数は16と少ないので映像に違和感を感じることもあるので注意

「LEDエリアコントロール」の設定。オフのほか強/中/弱の3つが選べる。強がもっとも高コントラストになるが、エリア分割数は16と少ないので映像に違和感を感じることもあるので注意

「原画解像度」の設定。コンテンツの制作解像度を指定することで、より最適な超解像処理が行なえる。とは言え、レグザエンジン CEVOは映像の解析により制作解像度を分析する機能を持つので、普通は「オート」のままで使える

「原画解像度」の設定。コンテンツの制作解像度を指定することで、より最適な超解像処理が行なえる。とは言え、レグザエンジン CEVOは映像の解析により制作解像度を分析する機能を持つので、普通は「オート」のままで使える

「コンテツモード」は、コンテンツに最適な映像処理を行なうモード。「アニメモード」に加え、デジカメで撮影した写真を忠実に再現する「写真モード」が加わった

「コンテツモード」は、コンテンツに最適な映像処理を行なうモード。「アニメモード」に加え、デジカメで撮影した写真を忠実に再現する「写真モード」が加わった

 このほか、LEDバックライトのエリア駆動の効果を調整する機能や、コンテンツの原画解像度を指定することで、より最適な超解像処理を行なえる設定などもあり、画質調整項目はかなり多い。正直、呆れるほどの映像に対するこだわりだ。

 これはマニアにはいじりがいがある。筆者としても、もっと時間をかけてじっくりとその効果を試してみたい気持ちになる。とはいえ、レゾリューションプラス設定は基本的に「オート」で使えるなど、一般の人は初期設定値のままで使っても、十分な高画質が得られるので、敷居の高さを感じる必要はない。

 REGZA Zシリーズが画質の良さでAVマニアの間で評判となり、それが現在のREGZA人気に繋がっているのは間違いないところ。REGZAの高画質エンジンは、「メタブレイン」から昨年のレグザエンジン、そして最新のレグザエンジンCEVOと、たゆまぬ進化を続けているが、今回は液晶パネルやLEDバックライトの進化と相まって、飛躍的な進化を遂げたと確信した。

 おそらくは3D対応となるだろう最上位モデルの登場にも期待が高まるが、「3Dは映画館やホームシアターなどの大画面で楽しむもの。リビングのテレビは2Dで良い」と思う人にとっては、この映像はかなりの魅力となるだろう。


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