スリムでもインターフェースは充実
「MPro-iS210B」の外観は、黒で統一されたシンプルなデザインだ。筐体サイズは幅96×高さ330×奥行き394mmと、幅は10cm以下に抑えている。横幅が狭いため、転倒防止のために付属のスタンドを利用する必要があり、その場合の横幅は約185mmになる。ただ、スタンドの足が部分的に横に広いだけなので、デスクの上においてもそれほど手狭な印象は感じなかった。
スリムな筐体ながら、インターフェースが充実している点は好印象。本体前面にはUSB 2.0が2ポートと、メモリーカードリーダーがあるため、リムーバブルメディアの内容を手早く読み出すことができる。
背面にはUSB 3.0端子も搭載している。USB 3.0に対応したUSBメモリーや外付けHDDが続々と登場してきているので、将来の使い勝手を考えるとこれらのインターフェースが搭載されているメリットは大きい。
冷却重視の筐体デザイン
本製品はCPUにCore i7-2600(3.40GHz)というハイエンド製品を搭載できるのが特徴だ。小さな筐体なので排熱処理が気になるところだが、アイドル時のCPU温度を無料ソフトの「Core Temp」で計測してみると、37℃前後と低い値で安定していた。
高負荷状態の温度も確かめるため、CPUストレスソフトの「Prime95」でCPU負荷を100%にした状態を10分間継続してみた。こちらは72℃前後で安定する結果となった。幅10cm以下の筐体であることを考えると、比較的低い温度だ。
内部をのぞいてみると筐体の底面に排気ファンが1基あるほか、筐体背面に通気口が開けられており、直径9cmの大型CPUファンで排気する仕組みになっている。
CPUクーラーはトップフロー型で、冷たい空気を取り込めるようにサイドパネルにも通気口が開けられているなど、小さい筐体ながらエアフローに配慮している点が、過度な温度上昇を抑えているのだろう。
ただ、冷却性能が優秀な一方で、アイドル時でもサイドパネルの通気口から各種冷却ファンの音が聞こえてくるのが気になる。静音性と冷却性能はトレードオフなので致し方ないが、アイドル時のCPU温度は38℃前後なので、もう少し静音寄りのチューニングでも良かったのではないだろうか。
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