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プロ向けCMOS投入! キヤノン「iVIS HF M41」の実力

2011年03月30日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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ミドルクラスながら
電子ビューファインダーを搭載

「iVIS HF M41」

「iVIS HF M41」。本体サイズは幅約74×奥行き約137×高さ約71mm、撮影時重量は約420g

 iVIS HF M41の内蔵メモリーは32GBで、カラーはシルバーとレッドを用意。このほかに内蔵メモリーを64GBとした「iVIS HF M43」(実売価格8万9000円前後)があり、こちらのカラーはブラックのみだ。どちらも内蔵メモリーのほかにSDXC規格に対応したダブルメモリースロットを備える。

電子ビューファインダーを備えるため上部がやや盛り上がっている。写真手前には新設された「撮影モード切替スイッチ」がある

電子ビューファインダーを備えるため上部がやや盛り上がっている。写真手前には新設された「撮影モード切替スイッチ」がある

内蔵メモリーのほか、SDXC対応のメモリーカードスロットを2基備える。内蔵メモリーがいっぱいになると自動的にSDメモリーカードに切り替わるリレー記録も可能

内蔵メモリーのほか、SDXC対応のメモリーカードスロットを2基備える。内蔵メモリーがいっぱいになると自動的にSDメモリーカードに切り替わるリレー記録も可能

 従来機と比較して、細部のデザインが少々変わっているが、レンズボディを右手でグリップして撮影するフォルムはほぼ同様。ミドルクラスモデルでは省略される傾向にある電子ビューファインダーを備えるなど、手軽さが優先されがちなクラスでも基本はしっかりとしている。

上部の前側にあるアクセサリーシュー。別売のビデオライトや外部マイクを装着できる

上部の前側にあるアクセサリーシュー。別売のビデオライトや外部マイクを装着できる

前面はレンズの円筒部分が大部分を占めるが、下方にステレオマイク、右下にAFセンサーが装備されている

前面はレンズの円筒部分が大部分を占めるが、下方にステレオマイク、右下にAFセンサーが装備されている

背面にはバッテリー装着部のほか、右側に録画開始/停止ボタン、左側にモニター/ビューファインダー切り替えボタンがある。モニターは3型でタッチパネル式だ

背面にはバッテリー装着部のほか、右側に録画開始/停止ボタン、左側にモニター/ビューファインダー切り替えボタンがある。モニターは3型でタッチパネル式だ

液晶モニターの内側には、後述の「VIDEO SNAP」や「シナリオモード」用のボタンが新設されている。USBやHDMI端子などの接続端子もここに配置される

液晶モニターの内側には、後述の「VIDEO SNAP」や「シナリオモード」用のボタンが新設されている。USBやHDMI端子などの接続端子もここに配置される

 上部のズーム操作ボタンや後部にある録画開始/停止ボタンなど、本体には最小限の操作ボタンを備えている。メニュー操作をはじめとする各種操作は、液晶モニターのタッチパネルで行なう。

撮影モードはスイッチで簡単に切り替えられる

AUTOモードの液晶モニター画面。背景の明るさや人物、被写体の動きを検知して合計38のシーンを自動で切り替える「こだわりオート」のため、操作はほとんど不要

AUTOモードの液晶モニター画面。背景の明るさや人物、被写体の動きを検知して合計38のシーンを自動で切り替える「こだわりオート」のため、操作はほとんど不要

AUTOモードの機能メニュー。デコレーション機能とズーム倍率の切り替えと、操作は最小限となっている

AUTOモードの機能メニュー。デコレーション機能とズーム倍率の切り替えと、操作は最小限となっている

本機の持つ撮影機能のすべてを使うことができる「M」(マニュアル)モードのメニュー。撮影モードやホワイトバランス調整など、一通りの調整・設定機能を備えている

本機の持つ撮影機能のすべてを使うことができる「M」(マニュアル)モードのメニュー。撮影モードやホワイトバランス調整など、一通りの調整・設定機能を備えている

11の撮影シーンが用意されているシーンモードでは、「ポートレート」や「スポーツ」「夜景」「ローライト」のほか、別売の防水アクセサリーを使って行なう「水中」や「水上」といったモードもある

11の撮影シーンが用意されているシーンモードでは、「ポートレート」や「スポーツ」「夜景」「ローライト」のほか、別売の防水アクセサリーを使って行なう「水中」や「水上」といったモードもある

 従来機から大きく変わっているのは、「AUTO/M(マニュアル)/CINEMA」を切り替える撮影モードスイッチが新設されたこと。

 それぞれのモードでは操作できる機能に違いがあり、AUTOなら余計な操作を最小限にして手軽に撮れるし、従来通りのシャッター速度優先や露出優先モードを使いたければマニュアルと能動的に切り替えられるようになっている。

 これは、撮影しながら頻繁に切り替えるようなものではなく、使い方や使う人のスキルに合わせてあらかじめ切り替えてから撮るといった使い方を想定したものだろう。

 例えば、自分が使うときは「M」で、子供に自由に撮らせるときや奥さんが使いたいというときには「AUTO」に切り替えておけば、操作がわからずに困ることもないし、カメラがフォローしてくれるおかげで失敗の少ない撮影ができるだろう。

CINEMAモードでの効果メニュー。CG映画のような派手な色彩のモードが用意される一方で、いわゆる白黒撮影モードの「ダイナミックモノクローム」や、周辺を白く飛ばした「ファンタジー」、フィルムの退色した色合いを再現する「セピア」、古い劣化したフィルムのキズなどを再現するモードなどもある

それぞれの効果は、効果レベルを調整することが可能だ

それぞれの効果は、効果レベルを調整することが可能だ

 「CINEMA」は、映画のような演出効果を加えられるエフェクト撮影モード。パソコン用のビデオ編集ソフトに備わっている映像効果フィルターと同様のものだ。違いと言えば、パソコンでの編集では撮影後に自由に効果を選べるが、こちらの場合は、撮影時にモードを切り替えるため、撮影後に別の効果に変えたりはできない。

 パソコンでビデオ編集をする人には使いにくいと感じるかもしれないが、本機はそもそもパソコンでのビデオ編集をせずに手軽に作品づくりができることがコンセプト。こうした効果を使った本格的なビデオ編集が面倒という人には、撮影時に気軽に使えるこのモードは面白いと感じるだろう。

録画モードは、24MbpsのMXPモードをはじめとする5つのモードを備える。モードごとに最大録画時間の目安も表示される

録画モードは、24MbpsのMXPモードをはじめとする5つのモードを備える。モードごとに最大録画時間の目安も表示される

フレームレートは60iのほか、30p/24pも選択可能。映画を意識した作品づくりをしたい人には、24pが選べるのはうれしいだろう

フレームレートは60iのほか、30p/24pも選択可能。映画を意識した作品づくりをしたい人には、24pが選べるのはうれしいだろう

ゲイン設定を自動調整する「AGC」では、低照度撮影などで感度を上げすぎてノイズが増えないように、感度の上限値を設定できる。マニュアル設定では1dB単位で調整可能

ゲイン設定を自動調整する「AGC」では、低照度撮影などで感度を上げすぎてノイズが増えないように、感度の上限値を設定できる。マニュアル設定では1dB単位で調整可能

 マニュアルモードの撮影機能は、オートゲインの上限値の調整など万全と言える内容。スイッチの切り替えで、フルオート操作のかんたん撮影から、こだわった本格的な撮影までカバーできるので、使い手を選ばないユーザーの幅の広さがある。

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