ミドルクラスながら
電子ビューファインダーを搭載
iVIS HF M41の内蔵メモリーは32GBで、カラーはシルバーとレッドを用意。このほかに内蔵メモリーを64GBとした「iVIS HF M43」(実売価格8万9000円前後)があり、こちらのカラーはブラックのみだ。どちらも内蔵メモリーのほかにSDXC規格に対応したダブルメモリースロットを備える。
従来機と比較して、細部のデザインが少々変わっているが、レンズボディを右手でグリップして撮影するフォルムはほぼ同様。ミドルクラスモデルでは省略される傾向にある電子ビューファインダーを備えるなど、手軽さが優先されがちなクラスでも基本はしっかりとしている。
上部のズーム操作ボタンや後部にある録画開始/停止ボタンなど、本体には最小限の操作ボタンを備えている。メニュー操作をはじめとする各種操作は、液晶モニターのタッチパネルで行なう。
撮影モードはスイッチで簡単に切り替えられる
従来機から大きく変わっているのは、「AUTO/M(マニュアル)/CINEMA」を切り替える撮影モードスイッチが新設されたこと。
それぞれのモードでは操作できる機能に違いがあり、AUTOなら余計な操作を最小限にして手軽に撮れるし、従来通りのシャッター速度優先や露出優先モードを使いたければマニュアルと能動的に切り替えられるようになっている。
これは、撮影しながら頻繁に切り替えるようなものではなく、使い方や使う人のスキルに合わせてあらかじめ切り替えてから撮るといった使い方を想定したものだろう。
例えば、自分が使うときは「M」で、子供に自由に撮らせるときや奥さんが使いたいというときには「AUTO」に切り替えておけば、操作がわからずに困ることもないし、カメラがフォローしてくれるおかげで失敗の少ない撮影ができるだろう。
「CINEMA」は、映画のような演出効果を加えられるエフェクト撮影モード。パソコン用のビデオ編集ソフトに備わっている映像効果フィルターと同様のものだ。違いと言えば、パソコンでの編集では撮影後に自由に効果を選べるが、こちらの場合は、撮影時にモードを切り替えるため、撮影後に別の効果に変えたりはできない。
パソコンでビデオ編集をする人には使いにくいと感じるかもしれないが、本機はそもそもパソコンでのビデオ編集をせずに手軽に作品づくりができることがコンセプト。こうした効果を使った本格的なビデオ編集が面倒という人には、撮影時に気軽に使えるこのモードは面白いと感じるだろう。
マニュアルモードの撮影機能は、オートゲインの上限値の調整など万全と言える内容。スイッチの切り替えで、フルオート操作のかんたん撮影から、こだわった本格的な撮影までカバーできるので、使い手を選ばないユーザーの幅の広さがある。