精細感の高い動画にびっくり!!
さっそく撮影してみることにする。撮影モードはP(プログラムオート)やシャッタースピード優先/露出優先/マニュアル撮影などのほか、撮影シーンに合わせて自動で各モードを切り替える「i.A.(インテリジェントオート)」を備える。
風景や夜景、逆光や夕焼けといった撮影モード切替のほか、ローライト撮影や人物認識も備えており、気軽な撮影ならば、ほとんどこのままで使えるだろう。
このほか、撮りたい人物の顔を画面でタッチするだけの顔追尾や、静止画撮影時のスマイルショット、画面でタッチした部分の色にフォーカスが追従する色追尾などの機能も備えており、簡単操作の撮影もひと通りこなしてくれる。
撮影映像は、明るく鮮鋭感の高い映像で、動きもスムーズ。1080/60p撮影ということもあるだろうが、コニカミノルタHDレンズや裏面照射型の1/2.3インチCMOSセンサー搭載など、光学系もしっかりこだわっており、HDビデオカメラとしてはかなりの高画質と言える。
撮影では、3月上旬ですでに満開となっていた地元の河津桜などを撮ったが、満開の桜の細部まで鮮明に撮影できた。花びらの微妙な色の変化や、幹の質感なども優秀だ。色再現も含めてかなり豊かなタッチの映像という印象で、なかなか魅力的な映像に仕上がっている。豊かな色ののりにディテールの情報量が負けていないので、決して色の豊かさだけの厚化粧風の映像にはならず、見応えがある。
気になったのは、本体の液晶モニターの画質がかなり明るめで、色が薄めに感じたこと。そのため撮影時は精細ではあるのだが、少々色のあっさりとした傾向なのかと感じた。
撮影後に自宅の薄型テレビで確認すると、色の微妙な再現を含め、豊かな色再現ができていたので安心したが、おそらく液晶モニターの画質は屋外でも見やすい映像とし、特に撮影後に気付くことの多いフォーカスのずれをきちんと把握できるような調整となっているのだろう。店頭などで液晶モニターの画質を見ると勘違いしやすいので注意しよう。
続いて、夜の街並みなどを撮影してみたが、感度調整を「AGC」にしていても暗部の締まりはかなり良好で、ノイズの発生も少ない。さすがは裏面照射型CMOSセンサーということもあり、感度特性が高く、薄暗く感じがちな室内撮影でもかなりきれいな映像が撮れた。
感度調整を「AGCSオート」にすると、ノイズはやや増えるもののビルの窓などもしっかりと撮影できる。夜景を美しく撮るならばAGCがいいし、被写体をしっかりと撮影するならばAGCSオートと使い分けるといいだろう。
また、フォーカスがぼけた部分での街灯や車のヘッドライトを見ると、絞りの形状がほぼ円形になっていることがわかる。木漏れ日のような逆光撮影でのフレアの出方を見ると、フレアが大きい部分は6角形で、小さくなるほど円形に近づくようだ。絞りは2枚絞りだが、形状の工夫により6枚絞りなどの機種にも負けないボケ味を生かした撮影ができるようになっている。
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