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SEO:シンジケーションネットワークと外部リンク効果の関係

文●渡辺隆広/SEMリサーチ

2011年03月11日 15時16分更新

記事提供:SEMリサーチ

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SEO:シンジケーションネットワークと外部リンク効果の関係

コンテンツやリンクを配信できるシンジケーション(提携)サイト/ネットワークを構築して、それらを一度に複数のサイト(ドメイン)上に展開できるビジネスのスキームがあります。この仕組みをSEO(特に外部リンク構築)に取り入れて、リンク対策の効果を倍増させようとする試みというのは昔からあります。しかしながら、近年のランキングアルゴリズムの発達により、こうしたシンジケーションサイトを利用したSEO効果というのは残念ながら期待できません。

『シンジケーションサイトの数の多さと被リンク効果は比例関係にない』ということです。たとえば、30サイトにプレスリリースを配信してくれるサービスを利用すると仮定します。この時、仮に自分のサイトへのリンクを埋め込んだリリースが30サイトに掲載されたとしても、そのSEO(この場合は外部リンク)効果は30サイト分にはなりません。少なくとも1サイト分にはなりますが、多くても10サイト分の効果はないでしょう。

同様に、ディレクトリのシンジケーションサービスで、一度の登録で100のサイトに掲載されるといった場合も同様です。あなたのサイトのリンクとタイトル&説明文がその提携先である100サイトに掲載されても、その外部リンク効果は100サイト分にはなりません。

これまた同様に、コラムやニュース記事を提携先サイトにも配信・掲載してくれる場合も、仮に10のサイトにコンテンツが掲載されても、相応の効果は得られません。

同じ形式のリンク、コンテンツが複数のサイト上に展開されても、それは同一データの複製・重複のため、「同じもの」として処理されてしまうのです。これは、DMOZ (Open Directory Project)のクローン問題からも明らかですし、また、SMX West 2011 のセッションにおいても、シンジケーションによる効果は期待できないといったコメントもでています。

もっとも、ほんの少し昔にさかのぼると「オーソリティサイトの例外扱い」というものがあり、たとえ重複・複製したリンクやコンテンツが存在しても、掲載サイトそのものがオーソリティ(権威ある、信頼のおける)サイトに足ると判定されている場合は検索結果にも表示され、いくらかの評価は得られました。たとえば、オリジナリティの低い、薄っぺらいコンテンツを、大昔からあるポータルサイトやISP系サイトに掲載すると、(コンテンツに問題があっても)比較的検索結果の上位に表示されやすく、また、そこから発せられるリンクも一応評価されていました。

しかし、パンダ・アップデート(Panda Update)やファーマー・アップデート(Farmer Update)という最近の一連のランキングアルゴリズムの更新により、単純にサイト(ドメイン)がオーソリティスコアが高いと判定されていても、個々のページの品質やオリジナリティが低い場合は評価がされにくくなってしまいました。この結果、シンジケーション先が従来のアルゴリズム的に「良い」と判断されているドメインであっても、提供するコンテンツやリンクに問題がある場合は、たとえその「良い」と判断されているドメイン配下であっても、効果はゼロか限りなく薄いのです。

決してシンジケーションネットワークを通じたコンテンツやリンクがSEO的に価値がゼロであるということではありません。ただし、そのシンジケーションが築く規模ほど、SEOの効果は得られないのです。従いまして、SEOの観点から、こうした「規模の経済」を活かした、シンジケーションの大きさによって効果が左右されるようなサービスを検討する場合は、十分に細部を検討する必要があります。

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