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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第55回

ATOK 2011で文章作成効率をアップさせる技

2011年03月08日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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ATOK 2011 for Windows。通常版:ダウンロード製品」の価格は6615円、「AAA優待版:ダウンロード製品」(アップデート版)が4725円

 2011年2月10日にジャストシステムから、「一太郎2011 創」と「ATOK 2011」が発売された。筆者は原稿作成時の日本語入力に、前バージョンである「ATOK 2010」を利用しており、特に不満はなかった。しかしATOK 2011が予想以上に進化していたので、今では移行している。今回はATOK 2011を導入し、文章の作成効率を向上させる技を紹介しよう。

スムーズに入力できるうえ、
ミスも指摘してくれるATOK

 筆者は毎日、数万文字を入力している。文章入力の効率は直接的に作業時間を、延いては収入を左右するので重要だ。そのため日本語入力には、10年以上ATOKを使い続けている。変換効率と学習能力が高く、タイプする文字列が少なくて済むのが大きな理由だ。最近は推測変換により、皆まで打たずにフレーズを入力できるようになっている。

 ATOK 2010で「ずいぶんメールの作成や文章入力が楽になった」と思っていたのだが、ATOK 2011は想像以上に進化していて驚いた。IMEの変換効率向上はもうそろそろ頭打ちかと思っていたら、まだ進化している。

 例えば、「こうさんかせいぶん」と入力すると、従来は「抗酸化性分」となったが、ATOK 2011では「抗酸化成分」と正確に変換される。またATOK 2010では、「優勝戦」はきちんと変換できるものの、「じゅんゆうしょうせん」は「準優勝線」となっていた。これもATOK 2011は「準優勝戦」と変換できる。試しに原稿を入力したところ、何となくスムーズに入力できているような気がした。文節の区切りを以前より正確に認識しているようだ。

ATOK 2011で正確に変換できるようになった単語の例

 ATOK 2011では、人名や地名を入力していることを認識し、変換モードを自動で切り替える「スマートモードチェンジ」機能を搭載したという。例えば、「なかの」とタイプすると、従来のIMEなら「中の」になる。しかし「田中、佐藤、吉田、高橋」のように名前を続けて入力すると、自動的に人名優先モードになり、「中野」と変換されるようになる。エクセルでデータを入力しているときには助かる機能だ。

名前を連続して入力していると、モードが切り替わる

 そのほかにも、「すきやねん」と入力すると話し言葉関西モードになって「好きやねん」としてくれるなど、方言対応も拡充されている。筆者はあまり利用しない機能だが、お国言葉でメールを作成したい時などは重宝するだろう。

 入力ミスを補填してくれる機能も強化された。「yろこぶ」で「喜ぶ」のように、過去に入力された履歴から推測してくれるのだ。「パソコン」を「ぱSこん」と入力することは多いので非常に助かる。

 ちなみに、筆者はなぜか「ソフト」を「そhと」と入力し「祖hと」となってしまうことが多い。これまでは、気が向いたときに、「そhと」をソフトとして辞書登録していた。そこでATOK 2011の入力支援機能に期待して試したものの、これまでと同様「祖hと」になってしまう。試しに「そfと」と入力すると「ソフト尾」とソフトという文字は現れたものの、なぜか「尾」という感じがくっついてしまう。やはり、ATOK 2011でも「祖hと」の登録は必要なようだ。

 「庭には二羽鶏がいる」も入力できるとのことで、チャレンジしたが「庭には二羽鶏ガイル」となってしまった。これについては、ATOK 2010の余計な学習候補を引き継いでしまったようだ。

「ソフト」の誤変換「祖hと」は直ってくれなかった

 敬語や仮名遣いの間違いも修正してくれる。普段から気をつけているものの、油断すると「『の』の連続」や不自然な日本語を指摘されることがある。ひとつの原稿に1ヵ所でも自分が気がつかなかった部分を修正できるなら、それだけでも大きな価値がある。

文法ミスや読みにくい文書を指摘してくれる

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