1時間5000円で神様に教えてもらえる
―― いま仕事はどうされているんですか?
[TEST] 今はギターだけで。
―― それはすごいですね。どこか事務所に入っているとか?
[TEST] いえ、個人レッスンとライブのギャラだけです。
―― それは僕が行っても教えてもらえるんですか?
[TEST] もちろんですよ、ええ。
―― でもお高いんでしょう?
[TEST] だいたい他のところが30分で3000円と聞いたので、1時間で5000円にしました。昔からのファンもいれば、本当にプロになりたいという人まで。遠くから来る人もいるので、一回あたりの時間は長いほうがいいだろうと。
※ レッスンの問い合わせ、申し込みは[TEST]さんが所属するバンド[MINT]の公式サイトで!
註: このページはここから、長~~~~~い機材の話が続きます。せっかくなのでノーカットでお届けします。ギターフリークの皆さんは、すみずみまでお読みください。そうでない方はそれなりにお楽しみください(編)
―― ではギターヒーローのインタビューに付きものの機材の話をしましょう。まずピックは何を使っていますか?
[TEST] 僕が使っているのはこれですね。
―― Jim Dunlopですね。2mmか、厚いですねえ。
[TEST] 柔らかいピックを硬いピックのように使うことは不可能なんです。だけど、硬いピックは手首の動きや指先の力の入れ具合で、柔らかく使うことは可能だと思うんですね。カッティングも全部これでやっています。
―― どういう持ち方をしています?
[TEST] こんな感じですね。意外と長く出すんですけど、これが基本なんです。あとはピッキングハーモニクスの時は一瞬で深く持ち替えたりとか。
―― それをやるとピックを落としませんか?
[TEST] 僕はピックを落としたことって、今までの歴代ライブを考えても1回しかないです。
―― えー、それはすごい。
[TEST] よく教則本で「脱力せよ」なんて書いてあるじゃないですか。でも、本当に力を抜くとひどいことになっちゃう。正しくは「最低限の力を入れろ」ということなんです。そうしないとピックが飛んでいってしまう。
―― ギターは何本くらい持ってますか?
[TEST] 弾かないのも含めて15本から20本くらいですね。メインで使っているのは、335(ES-335)とオリジナルモデルとストラトですね。
―― オリジナルモデルがある?!
[TEST] はい。Combatというメーカーで作ってもらいました。
▲ この動画で弾いている赤いギターがオリジナルモデル! 値段はCombatに問い合わせ
―― あのテレキャスみたいなシェイプにサウンドホールの付いているヤツですね。335はギブソンですか?
[TEST] ギブソンです。2005年製で、一番ネックが薄い頃のヤツですね。プレイヤビリティ的にはすごくいいです。オリジナルモデルも335から持ち替えた時に違和感がないようにと、シェイプの細いものにしてもらってます。335を買った当時、僕は楽器屋に勤めていたので、335をお店に集めて全部弾き比べしてみて買ったんです。本当はチェリーが良かったんですが、今のサンバーストの音が良かったんです。
―― 同じモデルでもそんなに音が違うんですか?
[TEST] ギブソンはかなり個体差が激しいですね。僕のギターを楽器屋に勤めている知り合いに弾かせたら、「これカスタムショップよりいい音してますよ」と言われました。
―― じゃあノーマルの335なんですか?
[TEST] ええ、普通に売っているヤツです。あとD'Aquistoというメーカーのフルアコがあります。ジャスをやるときに使うんです。
―― でっかいやつですね。
[TEST] ええ、ウェス・モンゴメリーが使っているような。
―― 弦は何を?
[TEST] ストラトにはフェンダーの「バレット」※というのを張っています。
※ バレット : 通常のボールエンドではなくバレット(弾丸)型の留め具が付いているもの。
―― ゲージは?
[TEST] ストラトはロングスケールなので.09(スーパーライトゲージ)、335とCombatはミディアムスケールなので.10(ライトゲージ)を張っています。
―― じゃ、次はエフェクターいきましょう。
[TEST] エフェクターはすごく少ないです。絶対に使うのはボリュームペダルなんですけど。KORGの「VP-10」か、BOSSの「FV-500H」のどっちかを使います。あと歪み系は2つあって、ひとつはニュージーランドのG2Dというメーカーの「Custom Overdrive」というのを使っています。ブーストがかかったように音量が上がるので、ソロの音色で使っています。G2Dは音量を上げたときの音圧感がチューブに近いんですね。
―― もう一個の歪みものは?
[TEST] これはデPのライブでも使うと思いますが、CARL MARTINの「PlexiTone」ですね。これは3つのチャンネルがあって、ブースト、オーバードライブ、ディストーションとあるんですけど、激しい歪みが出て、その質的にも僕はこれが好きですね。メタル系はこれを使います。
―― 空間系は?
[TEST] BOSSの「DD-5」という、発売されて一瞬で消えたディレイです。でもデジタルディレイの中ではアナログ系の音がするので気に入っています。基本はそれくらいで、あとはMAXONのコーラスを置くことがあるくらいですね。
―― アンプは?
[TEST] 小さいジャズのハコだったら「AC-60」というローランドのアコースティック用のアンプを持って行きます。これはジャズをやるために買いました。
―― アンプシミュレーターは?
[TEST] 皆と同じようにLine 6の「Pod XT」を使っています。レコーディングはこれでやりますね。
―― そういう機材で自分の音が出せる?
[TEST] それぞれ色んな組み合わせでセットアップを詰めていくんですが、細かい誤差が出るようなら、自分の指で何とかしちゃえというのが僕の考え方です。
―― 弾き方で音を変えると。上手い人はそうですよね。ピッキングだけで、ピックアップを変えたくらい音を変えられちゃう。
[TEST] 音が出ないなら強めで弾けばいいし、中音域はピッキングで作れくらいの感じですね。
(次のページに続く)
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