台湾痛車チームに痛車事情を聞いてみた
痛車や痛単車のオーナー400人が所属する、台湾全土をカバーする台湾痛車オーナーによる団体“社団法人台湾痛車推進協会”(以下、TICPA)。FancyFrontierの会場でも痛車や痛単車の展示を行なっていた同会の会員に、台湾の痛車文化を聞いた。
──日本では痛単車より痛車のほうが多いですが、台湾では痛単車も多いようですね。
TICPA 車よりもバイクのほうが安いので、痛単車オーナーのほうが多いです。あと若い人の多くはバイクを足として所有しているからかもしれません。
──日本には、痛車用のステッカーを印刷する専門の会社がありますが、台湾にも痛車用ステッカー専門の印刷会社があるのでしょうか?
TICPA 痛車のステッカーを印刷してくれる会社はありますが、専門の会社ではありません。車両のドレスアップ用ステッカーを印刷してくれる会社にデータを渡して印刷してもらっています。
──日本で痛車を作ろうとすると、車種にもよりますがフルラッピングしようと思えばステッカーの出力代だけで15万円(約5万元)くらいかかりますが、台湾で痛車の制作費はどれくらいでしょうか?
TICPA ハヤテの痛車の制作費を例にすると、印刷費は6万円くらいでした。日本ではそんなにかかるのですね、驚きました。ちなみに、痛単車は9000円くらいから作れます。
──痛車や痛単車に使われているイラストはどうやって手に入れているのでしょうか?
TICPA イラストは、インターネットを通じて手に入れる場合がほとんどです。あと、こちらで販売されているアニメ雑誌に掲載されているものを使う場合もあります。ごく一部になりますが、東方痛車のように絵師さんにお願いして、描いてもらうこともあります。
──台湾の痛車オーナーたちの間で、特に人気の作品はありますか?
TICPA 日本とそれほど変わりません。いまだと「魔法少女リリカルなのは」や「ボーカロイド」「ストライクウィッチーズ」が人気です。それ以外に特に流行っているという作品はありませんが、みんな自分の嫁を大事にしています。
──ASCII.jpもご覧いただいているとのことですが、日本の痛車で印象に残っている痛車があれば教えてください。
TICPA 台湾ではスポーツカーの痛車が少ないので、マツダのRX-7のボカロ痛車が印象に残っています。
──日本では痛車は注目を集めますが、台湾でもやはり注目の的ですか? また一般の人からのイメージはいかがですか?
TICPA 台湾でも目立つので注目を集めます。一般の方からは、なぜ車やバイクをアニメやゲームのキャラクターでドレスアップしているのか、と聞かれることはよくあります。しかし、台湾でのオタクはそういった趣味の人もいるといった感じなので、特別なイメージで見られることはありません。
──TICPAは400人のオーナーが参加しているとのことですが、FancyFrontier以外にも痛車のイベントが開催されたりしていますか?
TICPA 残念ながら日本のように「痛車だけのイベント」というのは行なわれおらず、イベントといえるものはFancyFrontierだけです。ですが、イベント以外にも痛車や痛単車のオーナーが集まって、みんなで遊びに行くことはありますよ。
──ありがとうございました。
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