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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第53回

スマートフォンで海外旅行を何倍も堪能する技

2011年02月22日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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海外でもスマートフォンを使いまくれる
パケット定額プランで充実した海外旅行を楽しもう

海外でも、食事しながらiPhoneをいじる

 香港とマカオで印象的だったのが、スマートフォンを利用している人がとても多いこと。特にiPhoneユーザーを、数え切れないくらい見かけた。日本よりも普及率が高いのは知っていたが、それでも驚くほどだ。

 もちろん筆者のスマートフォンも、負けず劣らず活躍してくれた。出張のため「Regency」という手頃な価格のホテルを予約したのだが、マカオのフェリーターミナルで乗ったタクシーの運転手がそのホテルを知らず、いきなりトラブル。ホテルバウチャーにある簡易的な地図を見ても、「わからん」と怒り出す始末。そこでGoogleマップで検索し、拡大して見せたらやっとわかったらしい。iPhoneがなければ、降りて別のタクシーを探しているところだ。

 ホテルに着いたら休憩しつつ、早速レストランをチェック。いつでもどこでも日本と同じように、iPhoneで検索できるのは便利この上ない。1香港ドルは約11円なので計算しやすいが、国によっては電卓アプリが活躍するだろう。

 Googleマップで現在位置を表示できるのは、非常に助かる。海外では地図があっても、今いる場所がわからないことは多い。そんな時こそGPSのありがたさを実感できる。また、距離や歩いた時間も測定できるので、散歩がてらに移動するのも気軽だ。距離がわからないとついついタクシーに乗ってしまい、現地の風情を楽しめないことも多いからだ。

 予算管理のために、使ったお金の記録を付けるのも大事だ。途中で散財しすぎて、最終日にお土産を買う予算がなくなってしまってはつまらない。また突発的に予定が空いたら、ネットでショーの予約をしてもいい。電話での英会話に自信がない人でも、オンライン予約なら気軽にできるのがうれしいところ。

 仕事のメールを渡航先でも受信できるのは、メリット・デメリットはあるものの、筆者にとっては必須だ。実際に今回も、出張前に送ったと思っていたファイルが送信ミスなのか届いておらず、催促のメールが来たのだ。そんな時でもDropboxに入っているファイルを送信して、即対処できるのがありがたい。香港の空港では、記事のPDFファイルをチェックすることもできた。いつもなら、帰国して携帯電話の電源を入れるまでどきどきしているところなので、精神衛生上もよろしい。

 帰国してから確認したところ、海外で利用したパケット代は3日間で約40万円分。動画などは視聴していないので、データ量自体は妥当なところか。これだけ使っても、海外パケットし放題のおかげで請求額は4440円で済む。なお初日は夕方から、3日目は早朝までと短時間しか利用していないが、例え短時間でも1日単位で課金される。ほとんど利用しない日は、ローミングを切っておいてもいいだろう。

 さらに、海外定額の課金は日本時間が基準になっている。香港・マカオは時差が1時間しかないからいいものの、時差が大きい国では少ししか使っていないと思っても、日本が日をまたいだために2日分の料金が発生することがあるので注意しよう。

 ソフトバンクモバイルとNTTドコモはいずれも、今のところ1日の上限額を1480円に設定しているのでお得だ。NTTドコモは4月1日から、ソフトバンクモバイルは7月1日から、最大で日額1980円となる。さらに動画を視聴するなど、大量のデータを送受信する場合は日額2980円になるようだ。それでも、かつては海外旅行のたびに現地でのネット接続に苦労し、高額な接続料を払っていた筆者にとっては大満足のサービスと言える。

 海外でいつも使っているスマートフォンを使えるのは非常に便利である。一度味をしめたら、定額対象外の国に旅行するのをためらってしまうほどだ。皆さんも次の海外旅行では、ぜひパケット定額プランを活用してほしい。


筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。日経パソコンオンラインで「ビジネスパソコンテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)、「PDFビジネス徹底活用技」(技術評論社)、「Linkedln人脈活用術」(東洋経済新報社、共著)。


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