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HTML5でFlash不要のYouTube作ってみた (2/7)

2011年02月23日 10時00分更新

文●古籏一浩

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映像素材を用意する

 ビデオプレーヤーの作成に入る前に、再生する映像素材を用意します。HTML5で再生できるビデオコーデックは、現在のところブラウザーによって「H.264」「WebM」などバラバラですので、複数のファイルを用意する必要があります。

 H.264は多くのアプリケーションが対応していますし、無変換で扱える場合もありますので、ここではH.264/QuickTime形式のファイルをWebM形式に変換する手順を説明します。

 WindowsでWebM形式に変換するアプリケーションには「Free WebM Encoder」があります。

・Free WebM Encoder
http://webmsoft.com/

 Free WebM Encoderをインストールして起動すると以下の画面になります。後は手順に従って変換します。

【図】fig04.png

「+Add...」ボタンをクリックします

変換する元ファイルを選択します

【図】fig06.png

「Convert to WebM」ボタンをクリックします

変換が開始されます

【図】fig08.png

無事に変換が終わるとダイアログが表示されます

 Mac OS Xでは「Miro Video Converter」でWebM形式に変換できます。

・Miro Video Converter
http://www.mirovideoconverter.com/

 Miro Video Converterをインストールして起動すると以下の画面になります。あとは手順に従って変換します。

【図】fig09.png

ポップアップメニューから変換形式をWebM (vp8)を選択します

変換元のファイルをMiro Video Converterのウィンドウにドラッグドロップします

【図】fig11.png

「Convert!」ボタンをクリックすると変換が開始されます

HTML5 Videoのコーデック

 HTML5 Videoを使うときに悩むのが、「ビデオコーデック」の問題です。コーデックは映像を圧縮/展開するプログラムで、現在は「H.264」が多く利用されています。一般向けの家庭用ビデオカメラはほぼすべてH.264で、デジカメでも動画の処理にはH.264が使われています。HTML5 VideoでもH.264コーデックの映像を扱えますが、残念ながらSafari、Internet Explorer 9(ベータ版/RC版)でのみ再生できます(以前はGoogle ChromeもH.264映像を再生できましたが、現在のバージョンでは再生できなくなりました)。

 H.264以外のメジャーなコーデックに、「Theora Ogg(ogv)」と「WebM」があります。Theora OggはFirefox 3.5以降、Opera、Google Chromeが、WebMはFirefox 3.5以降、Opera 10.6以降、Google Chromeが対応していますが、現在ではフリーで性能のよいWebM形式を使う方向になっています。

 H.264とWebMを比較してみるとWebMの方が暗部に強く、小さいファイルサイズで、よりきれいな映像になります。実際に変換した映像データを私のWebサイトにアップしてありますので、「非圧縮」「H.264」「WebM」と見比べてみるとよいでしょう。

・映像比較(H.264 vs WebM(VP8))
http://www.openspc2.org/HDTV/Encode/H264_WebM/index.html

■Amazon.co.jpで購入

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