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松村太郎の“モバイル・ネイティブ”時代の誕生を見る 第15回

foursquareは何を起こしているのか?――foursquare入門

2011年02月17日 12時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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foursquareが日本で本格展開されるとどうなる?

 foursquareがスマートフォンの位置情報ゲームから、「チェックイン」「Mayor」「バッジ」を駆使したロイヤリティの表現ツールとしてビジネスで活用されるようになった様子がつかめただろうか。これが日本でKDDIが展開を進めていくとき、何が起きるだろうか。

 まずは、以前から大都市圏ではスポットが多数登録され、活発にチェックインされるスポットが開発されている様子からも、さらにユーザーのチェックイン行動が活発になっていくのではないかと考えられる。

 また日本でも流行している写真加工・投稿アプリ「Instagram」(関連記事)もfoursquareチェックインに対応していることから、その活用方法も広がるだろう。foursquareのプラットホームで、顧客を呼ぼうとする飲食店が増えたり、交通広告や商業施設のキャンペーンでfoursquareのチェックインのシステムを活用する事例も増えることが考えられる。

 ビジネスの広がりとしては順調に推移すると見ているが、一方でユーザーは具体的な場所を通知し続けることによるトラブルやプライバシーの問題に対して、より注意深く対処する必要がありそうだ。既存のユーザーでも、その場所に着いたタイミングでチェックインするのではなく、その場所から去る時にチェックインするといった工夫をしている人もいるほどだ。

 また大都市圏ではないエリアでは、ユーザー数の少なさからMayor争いやTipsの交換などが活発になされないとの声も聞かれる。確かにfoursquareは同じ街の中で、ある程度の参加人数がいるからこそ競争が成立したり、Mayor争いによるロイヤリティの尺度になったりするわけだ。それはポジティブに捉えるとすれば、情報の充実によって、出張や観光で訪れた人たちに対するサービスとしての活用もできるはずだ。もっと単純な話としては、行列が好きな日本人はたくさんの人がチェックインする場所で何が起きているかを知る情報手段として楽しめそうな気がする。

 スマートフォンを持っている方はまずアプリをインストールして、ぜひ身近な場所のMayorを取ってみてほしい。場所との対話、あるいは同じ時間・同じ場所に何となく共存している感覚(気配のようなもの)が可視化され、活用できる情報になっていく過程は、未来のわれわれの生活に溶け込んでいくであろう、ソーシャルとロケーションの情報の営みを体験することになるはずだ。


筆者紹介──松村太郎


ジャーナリスト・企画・選曲。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。嘉悦大学、ビジネスブレイクスルー大学でも教鞭をとる。テクノロジーとライフスタイルの関係を探求。モバイル、ソーシャルラーニング、サステイナビリティ、ノマドがテーマ。スマートフォンに特化した活動型メディアAppetizer.jp編集長。自身のウェブサイトはTAROSITE.NET


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