“旗艦PC”になりうる!? パフォーマンスとモバイル性に優れたノートPC
Core i7搭載の富士通「LIFEBOOK PH75/CN」の実力をチェック! (3/3)
2011年02月21日 14時00分更新
サイズに似合わぬ高性能ぶりを実現
では、この「LIFEBOOK PH75/CN」はどれほどの性能を持っているのだろうか。1年前に筆者が購入したモバイルノートと比較してみた。いわゆる“CULVノート”ともてはやされたカテゴリの機種で、CPUに「Celeron SU2300」(1.2GHz)を搭載し、グラフィックスは「インテル GS45 Express」チップセット内蔵の「インテル グラフィックス・メディア・アクセラレーター 4500MHD」を採用する。
一方、「LIFEBOOK PH75/CN」のCPUはCore i7-660UMで、グラフィックスはCPU内蔵の「Intel HD Graphics」。両機とも、メモリは2GBで、HDDは250GBというスペックとなる。
OSはどちらもWindows 7 Home Premium(64bit版)で、ベンチマークに利用したソフトウェアは「PCMark Vantage」(Build 1.0.2)。結果は以下のグラフのとおりだ。
PCMark Vantageの結果
結果は「LIFEBOOK PH75/CN」の圧勝となった。ここで注目したいのは、両機種とも超低電圧版と言われるCPUを搭載しており、さらにクロック周波数の差もわずかであるということ。それにも関わらず、ベンチマークテストの結果では2倍近い差が付いている。これがCore i7-660UMとCeleron SU2300の実力差というわけだ。
ちなみに、CPUのスペックで見るとCore i7-660UMとCeleron SU2300はどちらも2コアのCPUだが、「Hyper-Threading」(HT)の対応の有/無が異なる。Core i7-660UMはHT対応で4スレッドの同時実行が可能だが、Celeron SU2300はHT非対応で同時実行は2スレッドまでとなっている。
続けて、サイバーリンクの動画変換ソフト「MediaEspresso 6.5」を使用し、動画の変換速度を「LIFEBOOK PH75/CN」とCULVノートで比較した。利用した動画ファイルは30秒のWMVファイルで、ファイルサイズは25MB。これをMediaEspresso 6.5のiPhone 4向け動画に変換した(プロファイルは“スマートフィット”)。
MediaEspressoでの検証結果
結果は、CULVノートでは1分38秒もかかったが、「LIFEBOOK PH75/CN」では39秒と、約1分も速かった。今回“GPGPU”などのハードウェアエンコードは行なわず、純粋にCPUを使ったソフトウェアエンコードであるため、両CPUの差が如実に表われたと言っていいだろう。
富士通PCならではのアプリも満載!
あらゆる面で使い勝手のいい一台
もちろん富士通のPCらしく、豊富なユーティリティが用意されているのもポイントだ。バッテリー寿命を延ばす「バッテリーユーティリティ」や、CD/DVDドライブの有効/無効を切り換えたり、リフレッシュレートを下げることで消費電力を抑える「省電力ユーティリティ」、さらにCPUファンの回転を制御して静音性を高める「静音ユーティリティ」などがインストールされており、きめ細かくPCの動作を制御できる。
そして、アプリケーションランチャーである「@メニュー」も導入されているため、PCにあまり詳しくないという初心者でも安心して利用できる。さらに「明鏡国語辞典MX」や「ジーニアス英和・和英辞典MX」「新漢語林MX」といった電子辞書をデスクトップ上から参照できる「電子辞書ガジェット」も利用可能で、漢字や英単語などを簡単に調べることができる。
単に可搬性と性能が高いというだけでなく、装備やインターフェース、ユーティリティといった面からも使い勝手を高めており、「LIFEBOOK PH75/CN」はバランスの取れた1台に仕上がっている。モバイルノート兼旗艦PCとして、オススメしたいマシンだ。