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爆速のSATA3.0対応SSDで、爆速マシンを自作しよう!!

2011年02月11日 12時00分更新

文● 富田 忠雄

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3モデルの性能を徹底計測

 ここからは、「CrystalDiskMark 3.0.1a」(テストデータ:ランダム)や、OSの起動時間などを計測して、各モデルの性能をチェックしよう。HDDとの性能比較兼システムドライブ用に、6Gbpsに対応する7200回転の2TB HDD、日立グローバルストレージテクノロジー製「HDS723020BLA642」を用意している。
 また、計測環境は最も性能が良かったSandy Bridge(H67)搭載のSerial ATA 6Gbps対応ポートにデバイスを差して実施している。
 なお、Sandy Bridge向けの「Intel 6」シリーズチップセットは、チップセット制御のオンボード3Gbps対応Serial ATAポートを使っていると、時間経過とともに品質が低下する不具合が見つかり、1月31日の時点で店頭から姿を消してしまっている(関連記事)。ただ、Serial ATA 6Gbpsポートには問題なく、6Gbps対応コントローラとしては優れた性能を発揮するため、今回はあえて「H67」搭載マザーボードを使って各計測を行なった。

※2月12日現在、不具合を修正した「Intel 6」シリーズチップセットを搭載したマザーボードは、多くのメーカーで3月下旬~4月に再出荷が始まる予定となっています(関連記事)。

CrystalDiskMarkで基本性能をチェック

 まずは「CrystalDiskMark 3.0.1a」で各モデルを計測しよう。計測環境には「Windows 7 Ultimate 64bit版」をインストール。Serial ATAドライバーはWindows 7の標準ではなく、「インテル ラピッド・ストレージ・テクノロジー」(Ver10.1.0.1008)をインストールしている。

CrystalDiskMark 3.0.1a(単位:MB/s、1000MB) better→

 結果は、64GB「PX-64M2S」、128GB「PX-128M2S」、256GB「PX-256M2S」の全モデルで、シーケンシャルリードが公称スペックを超える数値を叩き出した。特に、256GBモデルは公称スペックから約31MB/sもアップした431MB/sと爆速。「PX-M2S」シリーズはかなり高いシーケンシャルリード性能を秘めているのがうかがえる結果といえる。

参考までに、crucial「RealSSD」シリーズのなかで、公称スペックが最も低い64GBモデルの「CTFDDAC064MAG-1G1」を計測してみた

OS起動時間はSSDの効果が顕著に表われる

 SSDを使っている喜びを最も実感できるのはOSの起動時だ。OS起動時はランダムリードの性能が影響するが、SSDはHDDより圧倒的に高速とあって、OS起動に要した時間を16秒短縮している。16秒も差があると、その速さを十分に感じられる!
 なお起動時間は、マシンの電源オンからOSが起動、マウスカーソルの待機アイコンが通常の矢印アイコンに変わるまでをストップウォッチで計測している。

Windows 7の起動時間 [カッコ内はBIOSの起動時間] (単位:秒) ←fast

ウィルススキャン時間も大幅短縮

 フリーソフトの定番ウィルス対策ソフト「AVG アンチウイルス Free Edition 2011」で、“容量4.1GB、ファイル数14711個のデータフォルダー”と“容量14.7GB、ファイル数80702個のWindowsフォルダー”をスキャン(初回最適化スキャン)するのに要した時間を計測した。
 4.1GBの“データフォルダー”はテスト用に用意したメール受信フォルダーをNASからコピーしているため、シーケンシャルリードの性能が影響する。逆に“Windowsフォルダー”は、各種アプリケーションのインストールやWindows Updateを実行後の状態なので、ランダムリードの速度が影響することになる。

ウィルススキャン時間(単位:秒) ←fast

 HDDに比べて、4.1GBの“データフォルダー”が最大80秒、14.7GBの“Windowsフォルダー”は最大5分55秒(355秒)の短縮に成功。共に、3モデルの中で最速となる「PX-256M2S」が最もスキャン時間が短く、64GBの「PX-64M2S」と比べると、14.7GB時で19秒速く完了している。今回用意したファイル容量では、モデル間でのスキャン時間に極端な差は出なかった。しかし、スキャンする容量が増加すれば当然時間差は大きくなるので、19秒差は侮れない差といえるだろう。

やっぱりRAID 0は爆速!!

 “超爆速”を実現できるのが、2台以上のストレージにデータを分散、同時書き込みするRAID 0だ。1台でも壊れるとすべてのデータが消えてしまう危険もあるが、SSDでマシンを構成する上でRAID 0の突出した性能は外せない要素といえる。ここでは、同容量を2台使って、RAID 0を構築。その速度を「CrystalDiskMark 3.0.1a」で計測した。

CrystalDiskMark 3.0.1a(単位:MB/s、1000MB) better→

 面白いのが「PX-256M2S」と「PX-128M2S」のシーケンシャルリードの結果で、単体の2倍以上となる数値を叩き出している。そのほかの数値も概ね1.7倍~2倍向上している。「PX-M2S」シリーズは、RAIDとの相性がかなり良いと言えそうだ。

余裕で300MB/s越えのPX-M2Sシリーズは買いだ!!

 公称スペックが最も低い「PX-64M2S」でも軽く300MB/sを超える速度となる「PX-M2S」シリーズは、爆速マシン自作にオススメだ。HDDに比べて割高はあるが、十分お釣りがくる恩恵をもたらしてくれるだろう。
 そこで、次ページからは実際にSATA3.0対応SSDの第2世代と言える400MB/s台の高速SSDを使って、爆速マシンの自作に挑戦していこう。

公称スペックが最も低い「PX-64M2S」でも、軽く300MB/sを超える「PX-M2S」シリーズ。この速度はぜひPCで活用したい!

(次ページへ続く)

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