テレビの前に置くだけで、7.1chサラウンドを実現
では、まずは実際に「YSP-2200」をセットしてみよう。テレビの手前のスペースにスピーカー部を置き、テレビを置いたテーブルの下にサブウーファーを置く。設置はこれだけで完了。サイズもコンパクトなので、置き場所を心配する必要はほとんどないだろう。
準備は、ゲームをプレイするために用意した「プレイステーション 3」(以下PS3)のHDMI出力を、スピーカー部のHDMI入力に接続。一方で、スピーカー部のHDMI出力を薄型テレビのHDMI入力に接続する。
サブウーファーも、それぞれのスピーカー端子を付属のスピーカーコードで接続するだけ。必要なケーブルは、HDMIケーブルが2本とスピーカーケーブルが1本のみ。あとはそれぞれの機器の電源をコンセントにつなぐだけだ。
ちなみにサブウーファーに電源ケーブルは不要。BDレコなどのAV機器との接続も、テレビの手前のスピーカー部に接続するので、接続自体はとても簡単だ。
さっそくゲームをプレイしたいところだが、「YSP-2200」で7.1ch音声を楽しむために、もうひとつ準備が必要。それが「インテリビーム」による音場調整だ。
家の中の音響特性を測定することで最適な音質に調整するほか、周囲の壁と視聴位置との距離を測定し、最適な角度でビームが放射されるようにするのだ。といっても、設定はほぼ自動で、面倒な操作はほとんど不要。HDMIケーブルのほかにコンポジットケーブルでテレビと接続すれば、設定用のGUI画面が表示できるので、作業はもっと簡単になる。
作業そのものは、付属の測定マイクを視聴位置に三脚などで固定してセットし、「YSP-2200」の前面にあるマイク入力に接続するだけ。これで自動的に音場設定の画面に切り替わるので、後はスタートを選択するだけだ。測定も3分程度の短時間で素早く完了するので、作業は簡単だ。
さらに、音場補正は測定後に自分の好みで微調整が行なえる。例えば、フロントスピーカーやサラウンドスピーカーの定位する位置を調整することで、左右のスピーカーの位置のバラツキを揃えたり、好みによって後方スピーカーの後ろ方向に近づけるといった調整が可能だ。
このあたりの設定は、サラウンド再生を試して「リアスピーカーの位置を変えたい」と感じたときにだけ操作すればいい。
続いて、3Dゲームをプレイするために、PS3や薄型テレビの設定も変更する。PS3の場合は接続するテレビのサイズを選択する設定や、対応する3D映像の解像度の設定が追加される。
3Dテレビは東芝の「55ZG1」を使用。本機の特徴は、超解像技術を3D映像に適用することで、720p解像度のゲーム画面を1080pに“より高精度に”アップコンバートしてくれる点だ。これにより、3D映像で肝心な細かなディテールも再現。また、表示遅延が極めて短い「ゲームダイレクト」を備えるなど、ゲーム好きな人にも魅力の多い3Dテレビだ。
「55ZG1」の場合、初期設定で3D映像が入力された場合、自動で3Dに切り換える設定にしておけば、特に設定の変更は不要。3D映像を見ているときでも3D表示と2D表示を切り替えることができるので、長時間ゲームをプレイするときは必要に応じて切り替えるといいだろう。
このほか、最新の3Dテレビには“2D/3D変換”の機能があり、2D映像のゲームも擬似的に3D化して楽しむことができる。ポリゴン3Dのゲームの多くは、2D/3D変換との相性がいいので、好きなゲームを3D化して、立体的な映像でプレイすることもできる。
これで準備は完了! いよいよ3Dゲームとサラウンドによるゲーム体験をレポートしよう。