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HP MultiSeat Computing導入記

パソコン導入コストを80%削減した日本体育大学

2011年02月01日 09時00分更新

文● TECH.ASCII.jp編集部

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長期間の運用で真価を探る

 低コストな一方でWindows 7とほぼ同等のUIを備えたMultiSeat。とはいえ完全に同じとは言えない。この点に不満や物足りなさはないのだろうか。実際MultiSeatの導入に際しては、越えるべきいくつかのハードルがあったようだ。

壁際の席の設置風景

 そのひとつが光学ドライブがなく、映像視聴が行えない点。この点に関しては「DVDを備えた別ブースを用意することで対応した」と図書館課の衞藤俊介氏は話す。

 もうひとつがUSBメモリーなど外部ストレージを接続できないため、作業中のファイルを持ち帰ることができないという点だった。こちらは学内で開放しているオンラインストレージと接続することで解決したという。

 日体大では元々事務部門や教育研究目的(Macintoshを使ったパソコン授業など)でウェブストレージを利用していたが、6月にその利用範囲を増やす計画があった。その計画に乗っかった形だ。

 一方でセキュリティーに関しては、個人がひとつのIPアドレスを持つのを前提としてポリシーが設計されたため、IPアドレスを複数台で共有するMultiSeatでは対応に時間がかかった。学内の認証システムはLDAPを利用したものだったが、このために追いかけで10月にActive Directory(AD)を導入した。LDAPとADを同期するシステムを入れ、ログオン時にADのドメインに参加する仕組みとしている。

オンラインストレージの画面

 アプリケーションに関しては、Office系ソフトのみが導入されているが、要望に応じて画像処理や動画編集ソフトの導入も検討していきたいと言う(衛藤氏)。ちなみにOfficeのライセンスはクライアント数に対する課金となる。

 現状では3~4人程度の同時利用が多いとのことだが、全員が同じ処理をすることは基本生じないため、適度な負荷分散がなされている状況だ。パソコン授業など、全員が同じ処理を実行する場合では二の足を踏む面があるが、現状ではパフォーマンス面での不満も上がってきていないという。

通常のパソコンを導入することも考慮に入れ、UTPケーブルは台数分確保してあった

 またコストが下げられる一方で、MultiSeatには1台の親機が落ちれば7~8台が一斉に使えなくなるというリスクもある。この点に関して荒井氏は、まだ大きなトラブルはないが、リカバリーの短期化やアプリケーションの互換性(Nortonゴーストのようなイメージソフトがしっかりと動作するかどうか)などを含めて継続的に取り組んでいく必要があるという認識を示した。

 以上のような側面はあるもののプリントシステムとの連携やウェブブラウジングなどはクリアできており、コスト・管理の手離れの良さの面での満足度は高いという。あとは運用面のリスクをどう下げていくか試行錯誤を続けたいとのことだ。

 またWindows Server 2008 R2をベースとしているMultiSeatだが、完全に同一と言うわけではないこともあり、運用方法の提案を含めてベンダーやインテグレーターに期待する面があるようだ。

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