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T教授の「戦略的衝動買い」 第134回

ハイブリッドGPS搭載のデジカメ「EX-H20G」を衝動買い!

2011年01月28日 23時00分更新

文● T教授

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 撮影開始に際してユーザーがしなければならないことは、メニュー画面を選択して、設定画面で「GPSオン」、「緯度経度記録オン」の2つを行なうことだ。あとは、EX-H20Gを持ち歩いて、好きな場所で好きな被写体に向けて、GPSを意識することなくただシャッターを切ればよい。

 ハイブリッドGPS機能は、カメラの現在所在位置から緯度経度を割り出したうえで、カメラ内部のメモリーにあらかじめ登録された近隣のランドマークライブラリーから最適な場所名を液晶画面上に表示してくれる。徒歩や乗り物に乗って移動中なら、移動距離に応じて最適なランドマークを選択/表示する。

 登録済みランドマークは、すべての地名や場所名を網羅しているわけではないので、表示されたモノが該当しない場合がある。そんな時は、ユーザーの判断で表示しないよう選択することが可能だ。カーソルキーを使って、近接位置のランドマークを選択しても良いだろう。

 設定で「タイムスタンプ」機能や「地名スタンプ」機能をオンにすれば、撮影した写真に日時データやランドマークが合成される。

設定で「タイムスタンプ」や「地名スタンプ」をオンにすると写真に挿入表示される。観光地巡りなどでは「地名スタンプ」オンで、記録を残すと便利かも

バスに乗って移動したところ、GPS位置情報が更新され、「地名スタンプ」として自動挿入されるランドマークも併せて自動変更された

美術館や名所旧跡、著名な建物名は、ランドマークライブラリーに登録済み。台東区内を走るコミュニティバス「めぐりん」の「(樋口)一葉記念館入り口」前で撮影したところ、地名スタンプは正しいロケーションを指し示した

自宅の近所にある”おそれ”「入谷の鬼子母神」も、ランドマークに登録されていた

DISPボタンを押すことで、緯度経度など撮影画像の詳細な地理データ、撮影日時などが表示される

 EX-H20Gの上面中央には「GPSアンテナ」が、その左側には「地図ボタン」と「現在位置ボタン」の2つのボタンが配置されている。この地図ボタンを押すことで、カメラのディスプレー液晶の表示がGPS地図に切り替わる。

カメラ上面中央に誇らしげに描かれた”衛星アイコン”は、「GPSアンテナ」を示す。GPSアンテナの左隣にある小さなボタンはパワースイッチだ

上面左側端にある”人アイコン”が「現在位置ボタン」、その右横に並ぶ”地球儀アイコン”が「地図ボタン」だ

 GPS地図上では、撮影者の移動ルートが赤い連続するドットで示される。青色のアイコンは、撮影を行なったポイントだ。この青色のアイコンは、まるでゲームキャラクターの「パックマン」のような、一部が欠けた円グラフの形をしており、パックマンの口の部分が東西南北の撮影方向を示している。

歩行経路がGPS地図上に赤い点でプロットされる。青い丸が撮影ポイントで、欠けている部分が撮影方向を示す。地図上の青いポイントで撮影された写真は、ディスプレー右側にサムネイルとして表示される

 地図上の青いポイントで撮影された写真は、ディスプレー右側にサムネイルとして縦に表示される。サムネイルを選択すると、対応する青いポイントが点滅するようになっており、写真と撮影場所をディスプレー上で紐付けて把握できるよう工夫されている。

 また移動ルートのポイント記録は、モーションセンサーの機能により、電源オフの時でも10分ごとにGPS情報を取得して記録している。カメラを自宅やホテルの部屋などに長時間放置した場合などは、モーションセンサーが感知しないため”移動なし”と判断されて、GPS情報の取得は行なわず省エネルギー駆動を実現している。これはハイブリッドの効能だろう。

 これら移動ルートの記録は、ログとして最大7日間の保存期間を設定可能だ。筆者は原稿を書くべく、データ収集のために1月23日に自宅近所の下町を散策したが、その前日までの2日間は富山県高岡市にいた。移動ルートは地図上にプロットされており、富山県の2日間で撮影したすべての写真データが詳細な地理情報と共に記録されていた。

東京以外に、確かに金沢の東側、富山湾の西の端「高岡市」付近にも「撮影した」マークが記されている。恐るべしGPSデジタルカメラ!

新潟の「越後湯沢」駅から「上野」駅まで乗った上越新幹線での移動がプロットされている。上野から青山一丁目まで、東京メトロ銀座線で移動しており、それも途中までプロットされている

高岡駅から氷見、雨晴方面に移動していることが地図上から読み取れる

高岡市内にある、国宝の「瑞龍寺」も著名なランドマーク

 世界初のハイブリッドGPS搭載を誇るカシオ「EX-H20G」は、極めて便利で実用度の高い、有用な新世代デジカメだ。撮影した写真は、Google Earth上などで位置情報付き画像として表示可能なので、旅行などのスナップショットが今まで以上に楽しくなるだろう。

 ただし、ユーザーに意識させることのないデータ記録のメカニズムは、常に行動を監視する記録メディアを自ら持ち歩くことでもある。時と場合によっては”動かぬ証拠”を自ら証明する危険な存在になるかもしれない。お気を付けて~!

無線LAN内蔵SDカード「Eye-Fi」とEX-H20Gを組み合わせて活用すれば最強だろう


T教授

今回の衝動買い

アイテム:カシオ「EX-H20G
購入価格:3万500円(ヨドバシカメラ マルチメディア上野にて購入)

T教授

 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。

■Amazon.co.jpで購入

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