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電子書籍を選ぶ前に知っておきたい5つのこと 第3回

主要携帯キャリア動向—主戦場はスマートフォンと専用端末へ

2011年01月26日 16時00分更新

文● 小山安博

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ソフトバンクモバイル

 前述の2つの連合に対して、独自のサービスを展開するのがソフトバンクモバイルだ。同社ではすでに子会社のビューンが雑誌配信サービス「ビューン」を展開しており、40の雑誌・新聞などを配信している。さらに、Androidスマートフォン向け電子書籍配信サービスとして「ソフトバンク ブックストア」も立ち上げている。

「ビューン」(iPadアプリ版)

「ソフトバンク ブックストア」は15万点以上のラインナップをうたっている

 ソフトバンク ブックストアは、すでに15万点以上のラインナップを準備しており、現段階では最大の書籍ラインナップを誇るサービスだ。これだけの数を揃えられたのは、すでにフィーチャーフォン向けに提供していた電子書籍をそのままスマートフォン向けに提供しているからだという。これによって、早期にラインナップが充実した。現在の対応機種は「GALAPAGOS 003SH」「GALAPAGOS 005SH」の2機種だ。

「GALAPAGOS 003SH」

「GALAPAGOS 005SH」

 電子書籍の購入代金は、携帯電話利用料とともに請求される。また利用限度額が設定されており、携帯電話契約日から3ヵ月以内の場合は毎月3000円以下、3ヵ月超の場合は毎月1万円以下となっている。

 さらに、任意のパスワードを設定することで、1ヵ月当たりの利用限度額変更や、ソフトバンク ブックストアからの購入を制限可能だ。ソフトバンクモバイルは、未成年の過度な購入を防止するために利用するよう呼びかけている。

 携帯3社の電子書籍配信では、凸版印刷や大日本印刷という印刷大手2社と連携するNTTドコモとKDDIに対し、独自の立ち位置でサービスを展開するソフトバンクという構図だ。

強みは購入のしやすさ、ただし懸念すべき点もあり

 キャリアが主導するサービスでは、携帯の月額料金と合算して電子書籍の支払いが行なえるため、書籍の購入のハードルが低くなり、普及に拍車が掛かることが予測される。複数端末を提供するキャリアだからこそ、複数のスマートフォン/専用端末で購入した電子書籍を読み回せるという利点も期待できるだろう。

 しかし、キャリアをまたいでMNPをした場合などに書籍が読めなくなるのではないか、スマートフォン以外のPCやキャリアが販売する端末以外のタブレット端末などでも読めるのかといった懸念もあり、今後のサービスがどう発展するのかは大きく注目を集めている。


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