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西田 宗千佳のBeyond the Mobile 第62回

Fusion APUで生まれ変わったVAIO Yの実力をチェック

2011年01月27日 12時00分更新

文● 西田 宗千佳

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ディスプレーの「角度」と品質には疑問あり

 VAIO YBは中身こそFusion APU採用で大きく変化したものの、外見は2010年末に発売された、Core i3採用の「VAIO Y」と大差ない。VAIO Yには、以前連載でも採り上げた13.3型モデルと、11.1型モデルの2ラインがあるが、VAIO YBは後者にあたる。ディスプレー解像度は1366×786ドットでアスペクト比16:9。最近の普及価格帯モデルでは一般的なものであり、特にサイズ的な不満は感じない。

本体前面

本体前面。左側にメモリースティックDuoとSDカードのスロットが、右側に無線用スイッチがある

本体サイズは週刊アスキーとほぼ同サイズ

週刊アスキーと重ねて。本体サイズはほぼ同サイズ。11.1型ディスプレー搭載機としては大きめといえる

 むしろ感じたのは、ディスプレーの発色とボディーの構造の不満だ。

 VAIO YBのディスプレーはあまり質がよくなく、発色が全体的に浅い。特に気になるのは上下視野角の狭さ。ちょっと上から見上げただけで、色がより浅く見える。また、表面の光沢加工がきつく、照り返しが目立ちやすいのも気になる。

 このことはボディーの構造と明確に関わってくる。VAIO YBのディスプレーは、おおむね120度くらいしか開かない。それはまあいいのだが、膝の上に置くと「開き」が若干足りないことから、ディスプレーを上からのぞくような感じになってしまう。そのため、視野角の狭さがより感じやすくなってしまうわけだ。ディスプレーの部品をもう少し良質のものにするか、もう少しディスプレー部が「開く」ようにすれば解消できるのに、と思うと残念だ。

キーボードはアイソレーションタイプ

キーボードはアイソレーションタイプ。キーそのものの大きさは十分

 他方でディスプレーの開き具合をのぞけば、ボディーの作りは申し分ない。決してコストをかけた構造ではないが、シンプルかつ必要十分だ。タッチパッドの操作性も悪くない。USBポートが左右に用意されていることや、アナログRGB出力とHDMI出力が両方あることも、プラス評価としていい。

本体左側面

本体左側面。左から電源コネクター、アナログRGB出力、HDMI出力、排気口、USB

本体右側面

本体右側面。右より電源ボタン、有線LAN、USB×2、マイク入力、ヘッドホン出力

 Fusion APUというプロセッサーは、低価格製品向け、特に個人向け製品に使うものとしては、かなりバランスのいいものといえそうだ。そのためVAIO YBも、とてもコストパフォーマンスの高い製品に仕上がっている。それだけに、ディスプレーにはもう少しだけ気をつかってほしかった。この点さえもう少しよければ、不満もなかったのだが……。

 逆に言えば、このクラスの製品を狙っている方は、他社のFusion APU搭載機もチェックすることをお勧めしたい。ディスプレーは好みの分かれるパーツだけに、意外とこの製品がツボにはまる人と、そうでない人が分かれるのではないだろうか。

お勧めする人
・動画がコマ落ちしないパソコンを、できるだけ低価格で探している人
・モバイルもAVもできる「万能低価格」商品が欲しい人
VPCYB19KJ の主な仕様
CPU AMD E-350(1.6GHz)
メモリー 2GB
グラフィックス CPU内蔵
ディスプレー 11.6型ワイド 1366×768ドット
ストレージ HDD 320GB
光学ドライブ 搭載せず
無線通信機能 IEEE 802.11b/g/n、Bluetooth 2.1
サイズ 幅290×奥行き202.8×高さ25~31.5mm
質量 約1.46kg
バッテリー駆動時間 約6時間
OS Windows 7 Home Premium 32bit版
予想実売価格 10万円前後
発売予定日 1月29日

■関連サイト

筆者紹介─西田 宗千佳

1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは、パソコン・デジタルAV・家電、そしてネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」。主に取材記事と個人向け解説記事を担当。朝日新聞、読売新聞、アエラ、週刊東洋経済、月刊宝島、PCfan、YOMIURI PC、AVWatch、マイコミジャーナルなどに寄稿するほか、テレビ番組・雑誌などの監修も手がける。近著に、「美学vs.実利『チーム久夛良木』対任天堂の総力戦15年史」(講談社)、「クラウド・コンピューティング仕事術」「iPhone仕事術!」(朝日新聞出版)、「iPad vs.キンドル」(エンターブレイン)、「メイドインジャパンとiPad、どこが違う? 世界で勝てるデジタル家電」(朝日新聞出版)、「知らないとヤバイ! クラウドとプラットフォームでいま何が起きているのか?」(共著、徳間書店)。「電子書籍革命の真実 未来の本 本のミライ」(エンターブレイン)。

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