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インフラアドバイザー・カンパニーを目指す

固定観念を覆せ!HPの2011年のチャレンジ

2011年01月07日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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1月6日、日本ヒューレット・パッカード(以下、HP)は2011年のサーバー事業戦略を説明する記者発表会を開催した。サーバーだけではなく、ストレージ、ネットワーク製品を統合的に扱う体制が整ってきた同社のインフラ戦略とは?

フルポートフォリオを持つ強みを活かす

日本ヒューレット・パッカード エンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括 サーバーマーケティング統括本部 統括本部長の上原宏氏、同製品戦略室 室長 山中伸吾氏

 記者発表会の冒頭、サーバーマーケティング統括本部 統括本部長の上原宏氏は、激変する市場とテクノロジーの組み合わせにより、新しいビジネスモデルが生まれる現在の状況を分析。こうした変化にいち早く対応し、コスト削減や業務の効率化を実現するITを提供できる製品ポートフォリオを揃えているのは、HPのみであるとアピールした。確かに。、この数年で同社はネットワーク機器ベンダーのスリーコム・H3Cテクノロジー、ストレージベンダーの3PARなどを次々買収し、製品ラインナップを大幅に拡充。サーバー製品に関しても、最新のブレードサーバーやモジュラー型サーバー、さらにIntegrity Superdome 2などを次々と投入してきた。こうした製品群にソフトウェアやサービスを組み合わせることで、クラウドに対しても万全な「フルポートフォリオ」を実現しているという。

 そして、クラウドという選択肢が現実的になってきた2011年。サーバー事業戦略として上原氏が掲げたのが、ユーザーの固定観念を覆していくことだという。固定観念として上原氏が挙げた例は、「ネットワーク=Ciscoが最適」「どのストレージと組み合わせても大差ない」「Linux=安価、UNIX=高価」など7つ。「お客様の悩みはこれまでの常識では解決不可能になっている。固定観念を持っていたら、次元の異なるチャレンジはできない」(上原氏)。こうした固定観念を覆した上で、顧客に対して有効なアドバイスを提案する「インフラアドバイザー・カンパニー」に進化するというのが、2011年の日本HPサーバーの事業戦略となる。

上原氏が挙げた日本のお客様の「固定観念」の例

顧客の選択優先から踏み込んだアドバイスへ

 次に事業戦略を実現するための施策を山中氏が説明した。同氏は、まず顧客の動向を「非常に不安になっているのが現状。選択肢が増え、サーバー1台選ぶのに相当に悩まれている」と分析。その上で、「従来はカスタマーチョイスを優先していたが、今はお客様はアドバイスをほしがっている」として、ワールドワイドの新しい技術や手法、発想を持ち込んでアドバイスしていくのが、同社の方向性だ。

 具体的な施策としては、まずサーバーラインナップ全体を統合して扱うという。昨年は、ミッションクリティカルサーバー「HP NonStop」、UNIXサーバー「HP Integrity」、x86サーバー「HP ProLiant」など、今まで製品ごとに別れていたマーケティング組織を統合し、サービス停止許容時間や顧客の要望にあわせて、統合したポートフォリオを提供するようにした。「一口にサーバーといっても、3万円の製品から2000万円を越える製品まで扱っている。これらを一望するポートフォリオの図は他社も意外と持っていない」(山中氏)。またサーバーだけではなく、ストレージ、ネットワークを含むインフラ全体の最適化まで踏み込んで提案していくという。

HPのサーバーポートフォリオ

 さらに山中氏は、前述した固定観念を覆す施策例をいくつか披露した。たとえば、「ネットワーク=Ciscoが最適」という固定観念に関しては、HPのサーバーと買収したスリーコム、H3Cテクノロジーの技術を組み合わせることで、より高いレベルのインフラが実現できるという。「HPのI/O仮想化技術のバーチャルコネクトと、H3Cのネットワーク仮想化技術であるIRFと組み合わせることで、ケーブルやポート数の削減や帯域拡張が可能になるほか、サーバー故障時でも再設定が不要になる」(山中氏)という。

HPバーチャルコネクトとH3CのIRFとの組み合わせ

 その他、山中氏は仕様のカスタマイズやNECとの提携を行なった東工大の「TSUBAME 2.0」の事例やHPのサーバーとストレージの組み合わせでアプリケーションのパフォーマンスを最適化できるといったソリューション、あるいはHP-UXのサポート料金がLinuxに比べて安いという試算などを挙げ、既存の固定観念を覆していけると説明した。なお、「高価・非オープンな無停止システム」、「データベースの選択肢が少ない」という2つの固定観念を覆す製品・サービスに関しては、近日発表の予定だという。

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