フルHDの映画をセキュアにパソコンへと配信
Intel Insider
第2世代Core iシリーズの性能を生かした、新しいサービスや技術も発表された。中でも注目なのが、映像配信サービスの「Intel Insider」だろう。第2世代Core iシリーズの処理能力を生かしたフルHDの映像配信サービスで、BD並みのフルHD解像度の映像作品を、インターネット経由でダウンロード購入したりレンタル配信を受けたりできるようだ。ハードウェアベースの暗号化によるコンテンツ保護を大きなアピールポイントとしている。
インテルの名前があるとはいえ、インテル自身による映画配信サービスというわけではなく、あくまでも技術とプラットフォームを提供する、いわば裏方である。コンテンツ配信は、実績のある米CinemaNowなどが手がける。一方、コンテンツ提供側には、ワーナー・ブラザースや20世紀フォックス、ドリームワークスなど米国の映画配給会社や、「ボリウッド」と呼ばれるインドの映画配給会社なども名を連ねている。
興味深い試みであるのは確かだが、インテルが裏方となってしかけるエンターテイメントコンテンツのビジネスといえば、かつての家庭向けエンターテイメントプラットフォーム「Viiv」のように、失敗に終わった事例もある。ビジネスの性格上、インテル自身が手がけるわけにもいかないため、狙い通りサービスが盛り上がり、プラットフォームの拡販につながるかどうかは未知数であろう。
Intel Insiderと関連して、無線LANを使ったワイヤレスでのディスプレー出力転送技術「Intel Wireless Display」(WiDi、ワイディ)の新バージョン「Intel WiDi 2.0」も発表された。WiDiとは、パソコンのディスプレー出力を無線LANを使って送信し、大画面テレビなどにつないだ無線LAN対応レシーバーで受信、映像をテレビ画面に表示するという技術である。WiDi 2.0ではフルHD解像度の映像を途切れることなく伝送できるだけでなく、コンテンツ保護の技術も導入されているというものだ。日本での製品化も期待したい。
この連載の記事
-
第10回
AV
CESで見つけた、思わず欲しくなる2011年のテレビ -
第9回
スマホ
これぞパソコンの未来形!? 合体スマホ ATRIX 4G登場 -
第9回
PC
日本未発表製品も多数! Sandy Bridge搭載ノート&AIO -
第8回
PC
CES 2011の主役は百花繚乱のタブレット端末だ! -
第7回
PC
ARMへの対応で新たな船出をするWindows -
第6回
PC
「見る・録るすべて3D」で大攻勢をかけるソニー -
第5回
PC
デル、Tegra 2搭載の7インチタブレット Streak 7発表 -
第4回
PC
NVIDIAのTegra 2搭載スマートフォンはSuper Phone!? -
第2回
PC
マイクロソフト、ARM版Windowsの開発を正式発表 -
第1回
PC
ASUSTeK、Android 3.0搭載タブレットを多数発表! - この連載の一覧へ