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今さら聞けないFacebookの裏表 第1回

“ソーシャルアプリ”を生み出したFacebook

Facebookの正体は? ── その光と影

2011年01月06日 09時00分更新

文● 高橋暁子

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トラブルが多いSNS!?

 一方で、Facebookの周囲ではトラブルが絶えないことでも知られている。

Facebook創業者のザッカーバーグ氏

 そもそもザッカーバーグは、2003年当時、HarvardConnect.com(現ConnectU)のプログラマーとして働いていた際、ソースコード、デザイン、ビジネスプランを盗んだとして、2004年に訴えられている。今は和解しているが、Facebookは、開始当初からトラブルを伴っていたというわけだ。

 Facebookで多いのが、プライバシーに関する問題だ。

 2007年には、友人の紹介を通じて企業が広告ターゲットを絞れるようにするための「Beacon」と呼ばれる新しいオンライン広告ネットワークが開始されている。Beacon機能は、オプトインではなくオプトアウト方式を採用していていた。

 つまり、自分が他のサイトで購入した書籍やギフトなどの情報が、許可なしに大勢の目にさらされることになってしまったというわけだ。これがプライバシーの侵害として批判が集まったため、Facebookは方式をオプトインに修正、2009年には訴訟により機能廃止に追い込まれている。

 また2008年には、ユーザーがプロフィールを削除した後もFacebookがユーザーの情報を保存し続けることに対して非難を受けている。アカウントを消すことはできるが、そのためには自分のアカウントでログインし、Wallへの書き込みやメッセージ、プロフィール情報などを一つ一つ情報を手動で削除しなければならないなど、削除が非常に困難なことが問題となったのだ。

 2009年12月には、プライバシー方針の大幅見直しがあり、コンテンツをシェアする範囲のデフォルトが「友人のみ公開(Only Friends)」から「すべてのユーザー(Everyone)」に変更された。「すべてのユーザー」にすると、そのコンテンツはインターネット全体に公開されることになる。

 これには、もちろん検索エンジンやサードパーティーのサイトも含まれてしまう。同時にこの見直しの際、ユーザーのプロフィール情報の大部分はデフォルトで公開情報となった。結果、従来非公開だった、名前、プロフィール写真、ネットワークなどが、インターネット上に公開されることとなってしまったのだ。

 さらに2010年には、Facebookは、一部のサードパーティーの提携相手に対し、ユーザーの事前の了承なしにユーザーデータに対するアクセスを認めている。結局、ユーザーからの不満を受けて、セキュリティを一部改善することとなった。

 Googleなどの外部の検索エンジンは、「すべてのユーザー」に公開されているコンテンツのうち、プロフィールなど一部を検索対象とできるが、出す情報はFacebookがコントロールしている。Facebookは、独自に5億人もの個人情報を持ちながら、データの扱いに対して問題が多いように思われる。

 Facebookは、基本的に、ユーザーの個人情報は公開し、他社への提供も行なうという方針を持っている。日本のユーザーは、Facebookにユーザー情報を登録する場合、注意して公開範囲を設定すべきだろう。

Facebookは日本に浸透するか?

 日本では、SNSと言えばまだまだmixiが強い。ゲーム性が強く携帯電話での利用がメインのGREEやモバゲータウンとは違い、ポータルサイト的に利用されるSNSであるFacebookは、mixiとかぶることになる。

 既にmixiは日本のユーザーに浸透しており、内部でのネットワークが出来上がっているため、突然mixiがFacebookに取って代わられるということはまず考えられないだろう。

 今後は、実名ではないアカウントが突然停止させられたことでも分かるFacebookの徹底した実名主義が、匿名性を好む日本のネットユーザーにどこまで受け入れられるかが課題だろう。

 mixiなど匿名性が高い閉じた空間では、会社名などを出して言えないプライベートなことを仲間内で語ることができる。

 一方で、Facebookなど実名性が高いコミュニティでは、新しい出会いや再会も生まれやすく、リアルな社会の延長線上としてビジネスに利用することが可能だろう。mixiなどの日本のSNSとFacebookは、使い分けられていく可能性が残されているのだ。

 2010年後半から、ネット界でFacebookが話題に上るようになり、メディアも目を向け始めている。年明けには映画も公開される。来年、Facebookが一般人にも注目を集め、利用が広がることは間違いない。

 次回は、Facebookに興味を持った方のために、実践編として基本の使い方をお伝えする。

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