アンダー10万でDirectX 11対応GPUを内蔵
本機最大の特徴は、3Dステレオ表示機能である。詳しくは後述するとして、基本スペックの中でも見逃せないのがGPUだ。10万円以内の多くのノートパソコンは、CPUが内蔵する「Intel HD Graphics」を使うのに対し、AS5745DGではNVIDIAの最新ノート向けGPU「GeForce GT 425M」(ビデオメモリー1GB)を搭載している。
そのおかげで、Windowsエクスペリエンスインデックスの「グラフィックス/ゲーム用グラフィックス」のどちらも、値は「6.6」と高い。例えば、先週紹介した「Endeavor NY2000」は、同じCPUを搭載しながらGPUがCPU内蔵であるため、グラフィックスの値は「4.5」と「5.3」であるから、その性能差がうかがえる。
なお、総合ベンチマークテストの「PCMark Vantage」で計測してみたところ、以下のような結果になった。GPUの能力差が強く反映される「Gaming」に関しては、NY2000(スコアは2831)よりも、AS5745DGのほうが1.7倍ほど高くなっている。
PCMark Vantage 32bitのスコア | |||
---|---|---|---|
PCMark | Memories | TV and Movies | Gaming |
5538 | 3853 | 4065 | 4762 |
Music | Communications | Productivity | HDD |
4846 | 4336 | 4215 | 2297 |
特筆すべきは、GeForce GT 425MがDirect X11に対応することだ。最新グラフィックカードを搭載するデスクトップや大画面のノートなど、20万円以上のハイエンド・ゲーミング機では常識になりつつあるが、普及価格帯ではまだ珍しい。
もっとも、GeForce GT 425M内蔵によるデメリットも少しはある。15.6型機としては、本体内の排熱能力がギリギリなのだろう。室温の低い冬季の今でも、ほとんど処理をしていない状態で空冷ファンが常時回転している。GeForce GT 425M自体は、高性能と低消費電力を両立させる「NVIDIA Optimusテクノロジー」に対応しているので、低負荷時にはCore i5内蔵GPUに切り替えてもよさそうなのだが、特にそのような機能はなかった。
編注:現時点での3D Visionは、NVIDIA GPUがディスプレーを制御する必要があるため、3D対応機はOptimusを利用できない。
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