グローバルWebサイトとは、米国規格のWebサイトにすることでも、地球に存在するすべての国に対応することでもありません。ビジネスの対象となる言語、文化に適切に対応したWebサイトこそを、グローバルWebサイトというべきです。
ここでは、海外現地の視点を踏まえながら、グローバルWebサイトを企画するために大切なポイントを5点挙げて解説します。
日本人が日本人視点で制作するサイトになっていませんか?
グローバルな視点で制作するには、ターゲットとなる現地想定読者に対しての調査が必要です。具体的には、ラフデザイン段階でのA/Bテストによる趣向性の検証、現地ユーザーの情報収集や検索行動の把握、ネットインフラの状況の確認などが挙げられます。可能であれば、現地での調査が理想的です。
中心となる言語基点サイトを定めていますか?
グローバルサイトのベースは日本語にするケースが多いと思いますが、将来3言語以上のWebサイトを展開する可能性がある場合は英語サイトを基点にするのもよいでしょう。翻訳者は日本語よりも英語と現地語に対応できる人が圧倒的に多いので、英語サイトを基点とすることで翻訳者の選択肢が広がり、料金も安くなります。
グローバル向けとローカル向けコンテンツを切り分けていますか?
言語の異なるWebサイトごとにコンテンツがばらばらでは、企業の放つメッセージに統一性が出ません。一方で、各言語サイトのコンテンツがすべて同じでは、ターゲット市場のニーズを捉えられないでしょう。市場に応じた訴求力の高いコンテンツを制作するには、現地の感覚や現地競合サイトの状況を調査し、内容に反映させる必要があります。
翻訳のディレクションは確かですか?
翻訳の質で、Webサイトの価値には大きな差が出ます。翻訳者(会社)には、ターゲット読者/市場について正確に伝えることが大切です。また、英語と米語、スペインと南米のスペイン語のように、同じ言語でもターゲット市場に応じてスタイルを変えることも必要です。
現地のWeb閲覧環境で問題ありませんか?
現地で利用されているOS、ブラウザーでレイアウトが崩れていないか、現地の回線速度でFlashコンテンツが表示されるかといった点を確認します。現地の環境で文字化けを起こしていたら元も子もありません。文字コードは世界の主要言語に対応しているUnicodeの指定を忘れないようにしましょう。
著者:WIPジャパン
2000年に設立されたWIPジャパン株式会社はグローバルビジネス支援(GBS)サービスを提供しています。顧客には、多言語で情報を伝達・入手する必要のある企業、政府組織、研究機関が含まれます。また、日本で唯一自社ドメインショップ型の多言語多通貨対応ショッピングカート「マルチリンガルカート」をASPで提供、多言語WEBサイトやEコマースの開発・マーケティングも提供しています。WIPジャパンの詳細については、http://japan.wipgroup.comをご覧ください。