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データベースで集客アップ! FileMaker活用事例

一歩進んだ髪型選び FileMaker GoでiPadを接客ツールに

2010年12月14日 09時00分更新

文● アスキードットPC編集部

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美容院という立ち仕事をサポートする
iPadとFlieMaker Goの操作性

――現在はヘアカタログに加えて、顧客データベースの機能も付いているんですね

 もともと店舗の顧客管理に使っていたFileMaker ProのデータベースをiPadやスタッフのiPhoneでも使えるようにしてもらいました。

 立ち仕事とはいえ、予約の電話が鳴るたびにパソコンの前まで行ってデータを参照するのは意外に面倒なんです。お客様の来店前に前回の記録を確認するなど、必要な機能を手元でいつでも閲覧できるようになっています。お客様用のヘアカタログとしても使うので、個人情報に関わるような部分にはロックをかけてセキュリティ機能を強化しています。そうそう、過去の来店履歴から次回の来店を予測する機能もあるんですよ。

ヘアカタログや顧客管理データベースは店内にあるパソコン上で動いている 「FileMaker Pro 11」でホストされている。無線LANを通じてiPadとiPhoneから直接アクセスしているので、iPhoneで撮った写真もその場ですぐ登録できる

――来店予測機能はいいアイデアですね

 来店予測は高額なPOS(売上集計システムのこと)には付いていますが、小規模店舗ではなかなか導入できません。でもFileMakerならすぐに作れるそうなので、私のわがままで機能をつけてもらいました。来店予測ができることが、接客の質の向上にもつながっているんです。

石川県庁近くの新興住宅街に店舗を構える。顧客とのよりよいコミュニケーションづくりにFileMaker Goを活かしている

――具体的には?

 髪を切る周期は人によってさまざまです。一様に「来月のご来店をお待ちしています」と言っては、気を悪くされるかもしれません。お客様ごとの来店周期を把握しておけば、「次は来月の中旬にお待ちしています」とパーソナライズした対応ができます。あるいは髪型を変えたお客様には、「次はいつもより早めに来月の初旬頃にご来店いただくとスタイルがキープできますよ」などのアドバイスも可能です。

――他にどのような活用法を考えていらっしゃいますか?

 男性のお客様にも対応できるサービスも考えています。実のところ、男性向けのヘアカタログ、特にビジネスマンの方に適したものはほとんどないんですね。その割に髪型にポリシーを強く持っていらっしゃる方は意外に多いのです。そこで、お客様自身の調髪後のお写真をFileMakerに登録させていただこうと思っています。すると、要望にも履歴を見ることで正確に対応できるようになります。こうしたきめ細やかなサービスが確かな信頼をいただけるのではないでしょうか。

 今の美容院では、生涯を通じてご利用していただくために、ライフスタイル、好みなど、多角的にお客様を知ることが重要です。その情報管理のツールとして、これからもFileMakerを活用していきたいと思います!


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