フレミングの法則のように構えるべし
肝心の使い心地だが、多少使い手を選ぶといえる。ケースにはキーボードとiPhone 4を支える堅さがないため、両手の小指と薬指でキーボード部分を支えつつ、人差し指でiPhone 4の角度を調整しながら両手親指で入力——という「フレミングの法則」さながらの手の構えになるからだ。
写真を見て自分は大丈夫と思うかもしれないが、iPhone 4の重さ(137g)は侮れない。筆者の場合、最初の2~3分程度はどうということもなかったが、5分を過ぎたあたりから煩わしく感じ始め、最終的にはテーブルに置いて入力するスタイルに落ち着いた。ケースの留め金が辛うじて背もたれの役割を果たすため、入力作業が長時間に及ぶ場合はこうすべきだろう。
キーボードの使い勝手をチェック
キー配列はQWERTYレイアウトの49キーで、キートップは適度な堅さのあるゴム製。電卓か、はたまた往年の8ビットパソコン「JR-100」かという入力感で、押し疲れはないもののキーストロークが深いため、高速な入力は難しそうな印象だ。
個人的に気になったのはカーソルキー。単独のキーを与えられておらず、[Fn]キーとの組み合わせとなるため、かな漢字変換で候補を選ぶときストレスとなるのだ。
[Shift]キーも押しにくい。左右下端という位置は革製ケースがわずかに覆う形となるため、ケースごと押す格好となり、違和感を覚えるのだ。
このように気になる点はあるものの、革製ケースの質感はそれなりに高く、安っぽさは感じられない。iPhone 4以外にも使いまわせるUSB充電可能なBluetoothキーボードが付いて5000円台、という価格にも訴求効果がある。「できるだけ小さくて、持ち運びに便利な外付けキーボード」を強く望むユーザーには、いい選択肢となるかもしれない。
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