アンチウイルスなど、セキュリティーについても注意が必要
もうひとつの指摘は、iPadがウイルス感染や不正アクセスに強いデバイスであることは、多くの人が認識している点だろうが、それでも予断を許さないという点だ。
もちろん、AppStoreでウイルスが混入されたアプリケーションが流通していた例もある。これを防ぐためには、AppStoreで流通しているアプリケーションを自由にダウンロードしてはいけないというルールを徹底すればいいわけだが、舘野シニア・アナリストが指摘しているのはその点ではない。
先にも触れたように、iPadは親機となるPCとの接続が前提となる。そのために、データを吐き出した先のPC側にウイルスなどが混入してしまえば、そこからデータ漏洩の危険性があるのだ。
「iPadを導入するのではあれば、親機となるPCの管理をよりシビアに行わなくてはならないこと、マルチデバイス利用環境におけるセキュリティの強化やルールづくりを徹底しなければならない。こうした仕組みづくりに段階を踏んできた企業であればiPadを導入してもセキュリティ環境は維持されるが、それが行われていない企業では、むしろ危険が増すことになる」(舘野氏)
iPadのセキュリティや運用ルールだけでなく、親機のセキュリティおよび運用ルールを徹底する必要もあるというわけだ。
この連載の記事
-
第35回
ビジネス
首位を狙わないキヤノンのミラーレス戦略 -
第34回
ビジネス
NEC PCとレノボの合弁はなぜ成功したのか? -
第33回
ビジネス
シャープ復活の狼煙、その切り札となるIGZO技術とは? -
第33回
ビジネス
任天堂はゲーム人口拡大の主役に返り咲けるのか? -
第32回
ビジネス
日本IBMの突然の社長交代にみる真の狙いとは? -
第31回
ビジネス
脱ガラパゴス? 国内TOPのシャープが目指す世界戦略 -
第30回
ビジネス
これまでの常識が通じないAndroid時代のインフラ開発 -
第29回
ビジネス
ビッグデータは我々になにをもたらすのか? -
第28回
ビジネス
Macの修理を支える、老舗保守ベンダーが持つ“2つの強み” -
第27回
ビジネス
スマホ時代に真価を発揮する、多層基板技術ALIVHとは? -
第26回
ビジネス
富士通が「出雲モデル」「伊達モデル」を打ち出したこだわりとは - この連載の一覧へ