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週刊 PC&周辺機器レビュー 第82回

エンタメ志向の新次元ノート 復活のXPS 15を試す

2010年11月26日 12時00分更新

文● 池田圭一

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 その第一印象は、「ハイパフォーマンス・ノートも安価になったものだ!」だった。円高の昨今、もっと見直されていいのがデルのパソコンだろう。新装されたデルのエンターテインメント志向ハイパフォーマンスノートパソコン「XPS」シリーズから、今回は「XPS 15」を取り上げる。

XPS 15

「XPS 15」。デザイン上で目立つところはないが、上品な質の良さが感じられる。パーソナル向けモデルだが、ビジネス利用も十分範疇に入る

シンプルで高性能! XPSブランドが復活した

 XPSとは「Xtreme Performance System」を示すという。しかし、最近までノートパソコンのXPSには新製品が投入されず(編注:デスクトップには「Studio XPS」シリーズがある)、このままシリーズが終了するかと思われていた。

 そこに投入されたのが、今回の新生XPSシリーズだ。14型ワイドディスプレーを搭載した「XPS 14」、同15.6型ワイドのXPS 15、17.3型ワイドディスプレーを搭載した巨大な「XPS 17」という、3モデルがラインアップされている。いずれも、シルバーとブラックのシンプルなデザインを採用しており、かつてのXPSノートを特徴付けていた華美な外観からは様変わりしているものの、パフォーマンス重視のポイントはしっかり承継している。しかも、価格は抑えられて買いやすくなった。

 同社のパソコンは、CPUやメモリー、GPU、HDD容量など細かな仕様を購入時に選べるのが特徴だが、XPS 15は3モデルの中で唯一、フルHD表示(1920×1080ドット)対応の液晶ディスプレーを選択可能となっている。

 外観はシックなブラックをベースとしながら、底面と液晶天板をシルバーに塗り分けたシンプルなデザインであり、コーナーに丁寧な丸みがあることで置き場所を選ばないのがいい。見た目に尖ったところはないが、アルマイト加工されたアルミニウム製の天板・パームレストなどが高級感をかもし出している。

 ちょっと変わっているのは、ヒンジ部分の構造だろう。写真のように本体部分が後部にせり出しており、液晶ディスプレーの下部が入り込むスペースが設けられている。ディスプレーを180度開くことはできないものの、重心のバランスが良く安定性がある。

特徴的なヒンジ部分の構造

特徴的なヒンジ部分の構造。ディスプレー部が本体側に食い込むように開くため、前から見たときに隙間ができずに一体感がある

理解できないHDDアクセスランプと充電ランプの位置

デザイン面で唯一理解できないのが、HDDアクセスランプと充電ランプの位置(赤丸内)。ディスプレーの後部にあるため、これでは使用中に確認できない!

 液晶ディスプレーは15.6型ワイドの光沢パネルで、白色LEDバックライトの1366×768ドットパネルと、RGB LEDバックライトのフルHDパネルの2種類から選択できる。試用機にはフルHDが搭載されていたが、非常に緻密で発色の良い表示には驚いた。特に、色の濃淡の表現力に優れており、風景などを表示すると奥行きさえ感じられそうである。

 その反面、15型クラスでのフルHD表示は細かすぎるのだろう。高精細表示を意識していない古いビジネスソフトなどでは、文字が小さすぎて視認しにくいことがあった。普段どのような使い方をするのか、購入時に熟考したほうが賢明だ。なお、光沢タイプの液晶パネルではあるが、外光の映り込みはそれほど気にならなかった。

控えめな印象のアルミ製の天板

控えめな印象のアルミ製の天板。つや消しのアルマイト加工がされており、さらさらした感触のため指紋などが残りにくい

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