リコーのユニット交換式デジタルカメラ「GXR」用の、28mmカメラユニット「GR LENS A12 28mm F2.5」(以下A12 28mm)がついに今月上旬に発売された(実売価格6万8000円前後、関連記事)。今回は主に撮影画質について見ていく。
コンデジとは違うボケ感
A12 28mmは、「A12」の表記が表すように、APS-CサイズのCMOSセンサー(有効約1230万画素)を搭載したカメラユニットである。ちなみに、実際の焦点距離は18.3mmで、28mmというのは35mmフィルム換算した場合の表記である。
GXR用の「GR LENS」において、開放値F2.5というのは同じGXR用カメラユニットでマクロレンズ搭載の「A12 50mm」と同等である。
同社のコンパクトデジカメ「GR DIGITAL III」が搭載しているレンズの開放値(F1.9)までは明るくはないが、撮像センサー自体が断然大きいので、対象に接近して撮影したときの背景のボケ方は(開放値だけの問題ではないにしろ)こちらのほうがキレイだと感じた。
開放絞りでもあまり画質の低下は感じられず、絞れば絞っただけ単純に被写界深度だけが増えていくような感覚なので、安心して開放からでも使用できる。
これはこのA12 28mmだけではなく、A12 50mmマクロにも言えることで、GR LENSの名をもつカメラユニットのすごいところだ。
また、ディストーション(歪曲収差)補正の設定メニューが撮影設定内にあるのだが、「OFF」と「ON」で見た目にほとんど違いが見られない。このあたりも、A12 28mmのレンズ性能の高さを物語っている。