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KORG iMS-20はアプリじゃない、プロ用の楽器だ! 【前編】

2010年11月20日 12時00分更新

文● 四本淑三

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オリジナルの設計者に断って16ステップに

―― 今まで全然気がつかなかった!

岡宮 まあ誰も気づいていない気もしますけど。

―― そもそも、何でそんな半端な数だったんですか? だって使いにくいじゃないですか。

佐野 当時から話題でしたよね。これは何で12ステップなんだって。僕、小学生ながらに覚えてますよ。

「小学生ながらにおぼえてますよ」(佐野さん)

佐藤 今回、三枝に確認したんですよ。12を16にしてもよろしいですかって。その時に「何で12なんですか?」って聞いたら、「まあ3と4の最小公倍数だからね」って。

※ MS-20とSQ-10の設計者である三枝文夫氏のこと。現・株式会社コルグ取締役。

―― 逆に16ステップにする必然性は何ですか?

佐藤 やっぱり(12だと)扱いにくいから。

―― はははは。あとSQ-10の部分は、プッシュボタンが増えてますよね。

中島 はい。SQ-10で出来た主なことは今回もできるようになっていますけど、その上で使いやすくなるように再設計しています。例えばVoltageというボタンがあるんですけど、これはパッチングしてシンセのパラメーターを操作するのに使えます。

―― おおっ! パラメーターが電圧で表示されるじゃないですか。

ポップアップメニューで電圧のレンジも選択可能

中島 -5ボルトから、+5ボルトまで表示されるようになっています。その可変幅も設定できるようになっていますし、可変の段階数も細かく取ってありまして、アナログ的になめらかな音作りができるようになっています。

―― 電圧はそそりますねー。

佐野 電圧は「来ます」よね。電気回路なんですよね、電子回路じゃなく。12ステップの意味もそこで、まだシンセとシーケンサーが完全に分かれていない名残を感じさせますね。そこで最初の打ち合わせの時の、分けて考えないで一緒に動かそうという発想になるんですよね。

―― この時代のシーケンサーって、作曲するための装置じゃなかったですからね。

佐野 どっちかというと、音を作るための機械ですからね。

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