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2009年国内電子書籍市場、19.6%増の610億円

2010年11月19日 09時50分更新

記事提供:通販通信

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矢野経済研究所は11月18日、国内電子書籍市場の調査結果を発表した。

 2009年度の国内電子書籍市場規模は、事業者売上高ベースで前年度比19.6%増の610億円と推計した。2010年5月に日本国内で発売されたApple社のタブレット端末「iPad」が、電子書籍市場の急成長の契機とされるが、本格的な電子書籍リーダーが市場に出回る数年前から、出版社は旧作の漫画をパソコンや携帯電話向けに配信しており、日本はすでに「電子書籍大国」になっていると説明。今後は「iPad」などの電子書籍リーダー向けコンテンツが充実し、新市場の形成が期待されるとした。

 これまで、日本の出版界は作家と出版社(編集者)が作品を練り、印刷会社、取次会社、書店という流れで書籍を提供してきたが、電子書籍の普及によって、書き手と読み手(読者)が直接繋がる「中抜き」の状況も考えられる。また、そこから新しいビジネスチャンスと独創的なものを生み出す可能性もある。

 欧米では一人の作家にエージェントがついているが、日本は一人の作家が多くの出版社から本を出しており、電子書籍の普及によって、出版社、編集者の業務内容が大きく変化することは確かで、プロデューサー的な総合力も問われるとした。

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