T教授の「戦略的衝動買い」 第125回

「便利で楽しい」を示した「Apple TV」は買いだ！

無料アプリ「Remote」で
iPhone／iPod touch／iPadをリモコン化

　さらに、iPhone／iPod touch、iPadユーザーなら、「Remote」アプリ（無料）を利用できる。Remoteを導入すると、iPhone／iPod touch、iPadの液晶パネル上でフリックやタップを行なうだけで専用リモコンと同等かそれ以上の操作性を実現してくれるのだ。新製品と過去に発売された同社製品との効果的な連携や代替性は、アップルに対する顧客のロイヤリティ向上やブランド強化に極めて有効だろう。

ワイフのゲーム専用機となっていたiPod touchを、「Apple TV」とThinkPad上のiTunesと連動できるリモコンに設定した

無償の「Remote」アプリを導入したiPod touchでは、Wi-Fiルーターを経由してThinkPad内のiTunesコンテンツすべてをリモコン操作できる

「コントロールモード」で、「Apple TV」専用リモコン代わりに使える。上半分の黒い部分をフリックまたはタップすることで「Apple TV」を自由にコントロールできる

ThinkPadに入っている音楽コンテンツをiPod touchでリモコン操作してみたところ。ビデオ再生も超簡単だ

もちろん、iPadでも同様の操作は可能。少しリッチなリモコンとして活用し、ThinkPad内のiTunesをコントロール

	Remote
	作者	Apple	価格	無料
	ファイル容量	14.8MB	カテゴリ	エンターテインメント
	対応デバイス	iPhone／iPod touch およびiPad互換	対応OS	iOS 3.1.2以降

「できる／できない」と「便利で楽しい」の違い

　家庭内LANに接続済みのパソコンに収録されているコンテンツをApple TVで楽しむには、iTunes最新版にバージョンアップする必要がある（11月18日現在の最新版はバージョン10.1）。iTunesの［詳細］メニューで「ホームシェアリングを入にする」を指定すると、ネットワークを介してパソコン上のiTunes管理下にあるコンテンツをApple TVにストリーミング可能となる。

　実際に筆者宅で行なったストリーミングは極めて快適で、そこに至る設定も極めて簡単だった。

iTunesのホームシェアリング機能を有効にすることで、別室にあるThinkPadからリビングの「Apple TV」にコンテンツをストリーミングできるようになった

使ってみた印象は、50インチのiPod touchを操作しているような感覚だ

音楽コンテンツに限らず、ビデオ映像もまったく同じ感覚でストリーミングできる

見慣れた内容でも、ThinkPadに接続した23インチディスプレイと50インチのVIERAとではまったく違う印象を受ける。デスクトップとリビングという視聴スタイルの違いも大きい

　「ハイビジョン系TVで家庭内外のコンテンツを楽しむ」ことは、広義でいえばSTBの仲間に入る「PlayStation 3」や「Xbox 360」、はたまた我が家のTVに標準搭載の「アクトビラ」でも少し無理をすれば”実現できる”。しかし実は、「できる／できない」と「便利で楽しい」には雲泥の開きがあるのだ。長い経験と豊富な知識、豊かな想像力があれば、製品スペックからだけでも「できる／できない」は読み取れることもあるが、「便利で楽しいかどうか」は決して読み取れない。Apple TVは、そんな「便利で楽しい」を示したホーム・プロダクトの代表といえるのだ。

クローズドな環境で楽しんでいたコンテンツも家族で楽しむ時代なのかもしれない。まあ、モノによっては”大きなお世話”の場合もあるが……

今回の衝動買い

アイテム：アップル ジャパン「Apple TV」
価格：8800円（Apple Online Storeにて購入）

T教授

　日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。