LEDバックライト採用で薄型フォルムを実現
液晶テレビ「TH-L42D2」
パナソニックも他社と同様に液晶テレビのLEDバックライト採用を進めているが、この「TH-L42D2」は、エッジライト型LEDバックライトを生かし、最薄部で39mmの薄型フォルムを採用したスタイリッシュモデルだ。
超薄型テレビは過去にも各社から製品化されたものの、日本ではいまひとつ定着していなかったが、LEDバックライトにより薄型化がより容易になったので、定着するというよりも、これが今後の薄型テレビの標準フォルムになるかもしれない。
本機の場合、LEDバックライトを点滅させる疑似インパルス表示「LEDクリアフォーカス駆動」を盛り込んでおり、液晶パネルが苦手とする素早い動きのある動画の残像感をさらに低減させている。
ちなみに疑似インパルス表示とは上下のLEDバックライトを交互に点滅させることで、人間の脳に残る残像をリセットして、残像感を感じにくくするもの。点滅の速度が速いLEDのため明るさの低減も最小で、キレのいい動画を再現できるようになる。
機能的には上級モデルとほぼ同等となっており、DLNA対応のネットワーク機能はもちろん、Skypeにまで対応する。
前面のフレーム周りのデザインも今シーズンのVIERAシリーズと共通のものだが、フレームの幅が短くなっているせいか、よりすっきりとした印象。薄型を生かして壁掛け設置にしても似合いそうだ。
プラズマテレビのイメージが強いパナソニックだけに、液晶テレビは今ひとつ地味な存在に感じがちだが、実は画質の実力の高さには定評がある。基本的な画質は同社のプラズマに近い、くっきりと色鮮やかな映像が楽しめる。
比較的色乗りも豊かで、暗部の再現もかなりがんばっている。ちょっと気になったのは、スタンダードモードや、部屋の環境に合わせて画質を調整する「オートモード」がやや暗すぎると感じること。消費電力の節約のためだと思うが、日中の明るい部屋ではさすがに暗すぎると感じることもある。
やはり画面が暗いと映像自体が元気のない印象になり、せっかくの魅力も半減してしまうので、画質調整で見やすいレベルまで明るさを上げてやるといいだろう。
フレンドリーな使い勝手
でも画質は本格的!
というわけで、パナソニックのプラズマテレビ(RT2B)と液晶テレビ(D2)をそれぞれチェックしてみたわけだが、RT2Bはもともと操作がわかりやすいVIERAで、しかもHDD+BDの録画機能も簡単操作に徹しているため、どちらかというとフレンドリーなファミリー向けの製品に感じる人が多いと思う。
しかし、画質に関してはかなり本気で、AVマニアがじっくりと映画鑑賞を楽しむ用途にも十分応える実力を持つ。
リビングで家族みんなで使うテレビとして手に入れてもいいが、自分1人でテレビを占有できるときには、部屋を暗くして思う存分映画の醍醐味を味わえる。そんな“親しみやすさの奥に本格派の実力”を秘めた製品だ。
一方のD2は、録画機能こそ持たないが、それ以外の機能は十分で、画質の実力もなかなか優秀。手頃な価格のスタンダードモデルとしては、かなりおすすめできるモデルだ。
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