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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」第40回

安くなったRAID 6でTB級のデータを安全に保護する技

2010年11月16日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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HDDが故障しても、電源を切らずにHDDを交換するだけ

 TS-XHTL/R6シリーズでHDDが故障すると、ビープ音が鳴って本体のERRORランプが赤く点滅する。そうなったら、前面カバーを開き、赤くランプが付いているHDDをそのまま引き抜いて、交換用HDDと入れ替える。その際は、NASの電源を落とさなくていいのが便利だ。交換中もパソコンからのアクセスは通常どおり可能なので、作業を中断させずに済む。

電源をオンにしたままカートリッジを交換

HDDが故障したら、電源をオンにしたままカートリッジを交換

 交換用HDDとしては、バッファローの「OP-HD」シリーズが用意されている。カートリッジ方式になっており、500GB品で直販価格が2万3200円。同容量のバルク品と比べれば何倍もするが、こればかりは仕方がない。

交換用のHDD

交換用のHDD「OP-HD」シリーズ。バルクHDDと比べれば高いが、高信頼性確保のためには致し方なし

 HDDのカートリッジを交換したら、本体前面にある「ファンクションボタン」を3秒間押すと、RAIDの再構築がスタートする。再構築中もデータにアクセスできるが、レスポンスはやや遅くなる。また再構築の時間も延びてしまうので、可能な限りアクセスしない方がいいだろう。

再構築中は「ARRAY(数字)Rebuilding」と表示されている

再構築中は「ARRAY(数字)Rebuilding」と表示されているので、負荷をかけないように

1台が再構築中のアクセス速度

1台が再構築中のアクセス速度を計測してみた。それなりの速度を維持している

 TS-XHTL/R6は2つのLANポートを備えており、ひとつをLANに、もうひとつには別のNASを接続して、バックアップすることも可能だ。業務で使っている場合などは検討してもいいだろう。

RAID 6をパソコンに内蔵してしまう

 NASではデータ転送速度が遅い、あるいはいっそパソコンに内蔵したい、というなら「RAIDカード」を利用する手がある。例えば、アダプテックの「Adaptec RAID 5405」はPCI-Express x8対応のRAIDカードで、SATA/SASのHDDを4台まで接続できる。RAID 0/1/5/6/5+0/6+0など、多彩なRAIDモードに対応。実売価格は5万円前後だ。

 ただし、4台以上のHDDをパソコンに内蔵し、必要なエアフローや電力を確保するには、自作パソコンの知識が必要になる。また、RAIDボリュームの構築は自分で行なう必要があるうえ、HDDに障害が起きた場合も、アラームなどは鳴らない。付属ソフト上で検知はできるが、見逃す可能性もある。

 その代わり、データ転送速度は非常に高速だ。利用するHDDの台数によっては、単体のHDDを超える速度が出る。RAIDカードによっては、8台以上のHDDを使ってRAID 6ボリュームを2つ作り、これらをRAID 0として組み合わせる「RAID 6+0」が利用できる。高速化と高信頼性が両方得られるが、導入と運用には少々ハードルが高いかもしれない。

 TB級の重要データを手軽に守るなら、RAID 6のNASを導入する。上級者でスピードを重視するなら、内蔵のRAID 6カードを使って自分でシステムを構築してみよう。データの利便性は損なわずに、信頼性が向上する。万一HDDが故障しても、きちんとリカバリーすれば引き続き同じ環境を使い続けられる。

 一度でも大切なデータをHDDの故障で失ったことがあるなら、2TBモデルの約9万円、6TBモデルなら約14万円のコストも、高すぎるとは感じないはず。幸いにもまだ事故にあったことがない人は、痛い目にあう前にデータ消失への対策を立てておくことをお勧めする。


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筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。現在使っているノートパソコンは、東芝のSS RXとMac。とはいえ、1年以上前の製品なので、買い換えを思案中。日経パソコンオンラインで「ビジネスパソコンテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)、「PDFビジネス徹底活用技」(技術評論社)、「Linkedln人脈活用術」(東洋経済新報社、共著)。


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