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クラウド連携で複数PCとの共有もラクラク

ScanSnap S1100──引き出しに入る小型スキャナーを使う

2010年11月16日 09時00分更新

文● 後藤宏

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洗練されたユーザーインターフェースと実用性を備えたソフト群

 最後は付属のソフトウェアをチェックしてみよう。まずは、基本の「ScanSnap Manager」と「ScanSnap Organizer」。どちらも「ScanSnap」シリーズを利用しているユーザーにはおなじみのツール。ScanSnap Managerは、読み取り時に利用するもので、タスクトレイに常駐する。ドキュメントをスキャンする際の画質やカラーモード、データの保存先など、基本的な設定を調整できる。

ScanSnapの動作を調整するScanSnap Manager。本製品では「画質の選択」と「カラーモードの選択」のほか、保存先の指定の変更などが利用できる

 いっぽうのScanSnap Organizerは、スキャンしたデータを管理するためのツール。スキャンデータをサムネイルで一覧表示することをはじめ、キャビネット(データの保存場所)の管理や保存したデータの保存形式を変換するなど、多彩なユーティリティーを備えている。いずれも、ユーザーインターフェースが洗練されており、直感的に操作できるのが特徴だ。

こちらはScanSnap Organizer。スキャンしたデータを管理するためのツール。ここからでもWord形式やExcel形式などにデータを変換できる

 もちろん、名刺読み取り用のソフトも標準で添付されている。こちらも「ScanSnap」シリーズでは定番で、名刺をスキャンし、OCRでデータを認識し、Microsoft Outlookのアドレス帳と同期させたり、Excelシート形式のデータに保存するなど可能。また、それ以外にもCSVやvCardをはじめ、筆まめや筆自慢、軽快電話など、合計20形式にエクスポートできる。多彩なソフトに対応でき安心だ。

標準装備の名刺スキャンソフト「名刺ファイリングOCR」。読み取りの精度は、高い。補正処理が施された場所や認識が不完全な可能性の高い場所は、文字の色が変化する

 ほかには、手軽に家計簿を作成できる「やさしく家計簿エントリー for ScanSnap」も、OCR機能を搭載して、支出を簡単にまとめることができる便利なソフト。レシートを読み込むと、購入した品物と金額を自動的に入力される。あとは費目などを選択して帳簿に記録。どんなものに、いくら金額を使っているか、一目瞭然に理解できる。しっかりと家計を管理できるだろう。

品物名と金額が自動的に入力されている、ユーザーは費目などの項目に対してドロップダウンメニューから選択するだけでいい。なお、一部のコンビニエンスストアなど、自動的に店名も入力される

 また、今回は「楽2ライブラリ パーソナル V5.0」を同梱したモデル(直販価格:2万2800円)も用意。楽2ライブラリ パーソナルとは、PDFファイルを管理するためのもので、PFUの独自開発ソフト。

 バインダー形式でデータを管理する方法で、関連ファイルをまとめて記録しておける。Microsoft Word・Excel/PowerPointなどの書類をPDF化して、保存することも可能だ。

 保存したファイルは、実際にバインダーにはさんだ書類のように表示され、パラパラとめくることでデータを閲覧できる。より紙資料に近い感覚でデータを閲覧したいユーザーにはおすすめだ。なお、楽2ライブラリ パーソナル V5.0では、新たに「年賀はがきバインダ」機能を搭載。

 年賀はがきをスキャンして、差出人の情報を管理できるほか、お年玉番号の当選結果などもチェックできる。

PFUの独自PDFファイル管理ソフト。フォルダーごとのデータをバインダー風に表示しているところがユニーク。また、収録しているデータはページをめくるように閲覧できる

さまざまな場所で使える、小回りの利くスタイルが魅力

 さて、今回は「ScanSnap S1100」をハード面、ソフト面の両面から紹介した。片面読み取りに限定されるなど、大型の製品と比べれば、物足りないポイントもあるモデルではあるが、極めてコンパクトな本体設計で、スペックの物足りなさを補って余りある秀逸な製品だ。

 いままではスペースの兼ね合いで手元に置けなかったユーザーも。本製品なら問題なく導入できるだろう。

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