AF速度は組み合わせるレンズに大きく依存
本機の最大の特徴と言えるのは、世界最速を謳うAFだ。「DMC-GH2K」キットレンズである「LUMIX G VARIO 14-42mm」で試したところ、普通のデジタル一眼レフでの位相差検出方式のAFと同レベルといっても差し支えないくらい早くAFが動作した。
今回はやや古い(昨年リリース)14-45mmレンズと20mmレンズも一緒に使ってみたのだが、レンズへの依存があるらしく、14-45mmでは14-42mmに比べて若干遅くなり、20mmではさらに動作速度が落ちた。
それでも普段筆者が使っているオリンパスの「E-P1」に比べれば雲泥の差と言っていいほどの速度差がある。なお、最速だと約0.1秒で合焦するという謳い文句だが、これは「DMC-GH2H」(実売価格15万円前後)のキットレンズである「LUMIX G VARIO HD 14-140mm」を使った場合。とはいえ、GH2ならば14-140mmを使わなくとも、従来のデジタル一眼よりも速いAF速度を実感できる。
高速になったAFは
背面タッチパネルとの相性がバツグン
AFの動作速度はコンシューマー向けクラスの位相差検出方式デジタル一眼と同等か、それ以上の速さで動作するし、精度も高い。背面タッチパネルとの相性もよく、触った箇所に瞬時にピントが合う。
ミラーレスタイプの欠点とされるAF動作速度なのだが、LUMIXシリーズでは元々速い部類に入っていたがGHシリーズでさらに動作速度が速くなり、コントラスト検出方式=遅い、の考えは当てはまらない。
新機能ではないのだが、タッチした部分を追いかける追尾AFは、タッチパネルとの組み合わせで最大の効果を発揮するのだろう。AEロックに近い感覚でフォーカスロックができてフレーミングが自由にできるのは改めて感心した。
一眼レフスタイルをとっているためミラーレス型としては多少大柄ではあるが、APS-Cサイズのセンサーを採用するデジタル一眼レフに比べて十分に小さく軽く、AF動作も人が走る程度の速度なら十分に追いつける。一般的な家庭での用途や趣味の写真ならGH2は十分に活躍してくれることだろう。