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これぞ「痛前」! 信濃町の寿司屋でサイリウムは輝く

2010年11月12日 12時00分更新

文● 広田稔(@kawauso3

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ファンイベントやりますよ、寿司屋ですけど

 寿司屋(そして祭壇!)はもちろんなのだが、中古大将自身が非常に面白い。ホレ込んだことには徹底的に情熱的を注ぐタイプだ。

 「『喰霊-零-』好きが高じ、『喰霊-零- THE NIGHT』というイベントを開いて、司会もやっているんです。新宿と阿佐ヶ谷の『ロフト』で4回ほど開催しました。第2期の放送が始まるまで、われわれファンが支えられればと思って」

 飲食業はなかなか店を休めない。チェーン店の店長ともなれば、かなり激務のはず。にも関わらず、深夜アニメのチェックは決して欠かさず、さらに貴重な休みを費やして、「ファンの集える場所」さえ用意する。なぜそこまで「喰霊-零-」に本気になったのか。

ランチのお勧めメニュー「雅楽」も、実は「喰霊-零-」の登場キャラクターから取ったもの。普通のお客様は知らずに注文されてると思いますが

 「『喰霊-零-』が放送されていた当時は、萌えやかわいさを前面に押し出したアニメが多かったんですよ。その中にあって、第1話でガチガチの重い話をぶつけてきた。恨みとか妬みとか、人間の感情をリアルに描いたストーリーが面白かったんです」

 なるほど、パンツが見えるとか、見えないとか、そういうアニメの氾濫を憂いていたということなのだろう。

 「いや、それはそれでいいんですけどね。むしろもっとやれという(キリッ)。『そらのおとしもの』とかも好きですよ。パンツが爆発するところとか」

 ……そうですか。


サイリウム288本発注します、普通の寿司屋ですけど

 そんな大将の貴重な休日は、むろん茅原さんのライブにあてられる。

 「この前、久しぶりに連休を取ったのが、茅原さんの河口湖野外ライブだったんです。考えてみれば2日も休むのは久しぶりだなと思って、前に休みを取った日を調べてみたら、去年の同じライブだったという」

「お寿司屋さんですか?」「ええ、寿司屋ですが何か?」というのが、実際にライブ会場であった会話

 そして、大将がライブで命をかけているともいえるのが「サイリウム」だ。アイドルなどのコンサートでおなじみの、中央を折ると輝くスティック状のライト。茅原さんのライブともなると、「サイリウム折り」にも力が入る。

 「『Paradise Lost』を歌われたら光りっぱなしだと思います。『大閃光』(サイリウムの商品名)は折った瞬間が一番明るいんですが、2~3分しか持たない。だから常に折りっぱなしです。サビなんて、1拍で1本は折りますね。今年の『Animelo Summer Live 2010』では、1曲で48本折ってましたよ。一度に右手だけで13本持って。最高記録でしたね」

 そんな異常なペースのせいか、サイリウム業者からは直接売り込みをかけられる。

 「僕は、基本的にルミカライトさんの『大閃光』ユーザーなんですが、『ウルトラオレンジ』(やっぱりサイリウムの商品名)の正規代理店である日本オムニグローさんから『そろそろルミカさんじゃなくて、うちのUOを使ってくださいよ』って言われたこともありました」

 ……意味が分からない!

 「最近はね、そろそろ288本ぐらいまとめて注文しようかと思ってるんです。『大閃光』を量販店で買うと1本で170円ぐらいですけど、288本買うと、1本80円くらいなんです。むちゃくちゃ安い! 大量に折る人にとって、1本あたりのコストは重要ですよ」

一見、何の変哲もないお店の待ち合い用ベンチだが……

中をあけるとサイリウムが! 「備蓄」と呼ばれており、最高で200本くらい大閃光が入っていたことも



(次ページに続く)



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